復興元年のセンバツに見たいもの

プロ野球界は、近付く開幕を前に目下、オープン戦の真っ最中ですが、ひと足先に“球春到来!”を告げる高校野球が3月21日、兵庫・西宮市の甲子園球場で開幕しました。

全国から選抜された32校が出場する「第84回選抜高校野球大会」です。

昨年は3・11東日本大震災の影響により、試行錯誤の末に大会は、開会式で入場行進を行わないなど簡素化され、重々しい雰囲気に包まれながら開幕したことが思い出されますが、通常通り行われた今年は明るく、AKB48の「Everyday カチューシャ」に乗って行進する球児たちには、中継するテレビの画面を通しても、復興を背負う若い力、力強さが感じられ、好感が持てました。

高校野球の魅力は、最後の最後まであきらめない心、すべてに全力プレー、が大きな柱でしょうが、それが見る側を感動させ、勇気を与えもします。震災から1年、復興元年の高校野球は、その色がより強く、前面に押し出されそうです。

もちろん、大阪桐蔭・藤浪晋太郎(3年)と花巻東・大谷翔平(3年)の投げ合い、それに愛工大名電・浜田達郎(3年)を加えた“ビッグ3”の明暗、など大きな見所を持つ今大会ですが、とともにどうしても、東北からの出場校に注目が集まり、エールを送りたくなってしまうのは、心情的に仕方のないことでしょう。

被災地に届けたい東北4校の健闘

今年の東北勢は、青森・光星学院高、岩手・花巻東高、福島・聖光学院高、そして「21世紀枠」で選ばれた宮城・石巻(いしのまき)工高の4校です。

皆さん、ご承知のことと思いますが、宮城・石巻市は、東日本大震災の津波により、壊滅的な被害を受けたエリアです。石巻工高も校舎や施設に被害を受け、同校野球部員も多くが被災したと報じられました。

「21世紀枠」での選出は、そうした最悪の環境の中に投げ出されながらも、あきらめない心を持ち、全員が困難に向けて一丸となった頑張りが評価されてのものです。

春・夏を通して甲子園初出場。阿部翔人主将(3年)が開会式で選手宣誓を行う大任を与えられたのも、何か偶然とばかりとは言えない運命を感じてしまいます。同様に抽選の不思議を言うなら、第1日の第3試合、花巻東の大谷が、いきなり大阪桐蔭と対戦することになったこともそうでしょう。

*藤浪(身長1メートル97)対大谷(同1メートル93)の大型エース対決となった大阪桐蔭vs花巻東は、大阪桐蔭が6回に逆転、その後も大量6点を追加し9-2で勝ちました。藤浪は12奪三振の好投。大谷は制球に苦しみ、11奪三振の剛腕を生かせませんでした。・・・残念!

どちらかが初戦で消える“もったいなさ”を指摘する声の中、どうしても花巻東の生き残りを願ってしまいます。

まあ、そうはいっても、第2日(3月22日)の第3試合に出陣する石巻工(対神村学園=鹿児島)を含めて、高校野球は、勝ち負けを超えた一生懸命さが命です。

被災地(者)はもとより、全国のファンから「今年の大会はよかったね。感動をありがとう!」と言われるような試合を、12日間の熱闘にちりばめてほしいものですね。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

最新記事
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

アクセスランキング
ランクアップにご協力下さい
↓↓↓↓クリック↓↓↓↓
QRコード
QR