調和する心の強さ

このところ早起きが続いています。
やっぱりねェ。もう歳のせいですか?
いえいえ、違いますよ。
ゴルフ専門チャンネルの「ゴルフネットワーク」がUSPGAツアーの今季メジャー第2戦「全米オープン」(米カリフォルニア州=ペブルビーチGL)の熱戦の模様を連日、早朝からライブで伝えてくれていて見逃せないからです。

USGA(全米ゴルフ協会)が主催する、いかにも“全米オープン仕様”の難コースと化したペブルビーチGLを舞台に最終日(日本時間21日午前)の展開は手に汗握るものとなりました。

いきなり序盤で変化が起こります。通算6アンダーで首位のD・ジョンソン(米国)が2番のトリプルボギーなどでスコアを落としバタバタと混戦に突入。が、勝負がかかったバックナインでは状況は一転、落ち着きを取り戻し、1打を争う緊迫感あふれる攻防となる中、G・マクダウェル(29=英国)が通算イーブンパーで優勝。“ゴルフ世界一”の称号を久々に欧州に持ち帰ることになりました。

石川遼は残念でした。絶好調だった予選ラウンドとは対照的に決勝ラウンドは第3日75、最終日は80を叩き、通算12オーバーで沈んでしまいました。これも全米オープンの重み、言葉では表しにくい、メジャー独特の異様な雰囲気に包まれた中で1打を見失わない精神力が、こういう大会では求められるということなのでしょう。

石川が無念の思いでどうにもコントロールできない自分のゴルフに四苦八苦していたとき、ラジオのニュースが宮里藍(25)の逆転優勝を伝えてきました。USLPGAツアー「ショップライト・クラシック」(20日=日本時間21日=最終日、米ニュージャージー州=ドルチェ・シービュー・リゾート)での快挙です。

1985年(昭60)6月19日生まれ。大会第2日に25歳の誕生日を迎えた宮里は、首位に2打差の通算9アンダーで迎えた最終日、7バーディー(ボギーなし)を奪って会心の64で回り、通算16アンダーで逆転、今季4勝目(通算5勝目)を挙げました。何よりも米本土初勝利はうれしかったことでしょう。

長い低迷から脱出し、復活して強さを増した宮里に備わったものは何か? を考えるとき、最も感じることは「状況に応じて対処できる懐の深さ」でしょうか。

私が大学時代にやっていた空手では、型の稽古のとき、必ず言われた3か条が「力の強弱」「体の伸縮」「技の緩急」でした。力を入れるべきところは入れて抜くべきところは抜く、速めるところは速めて緩めるところは緩める・・・これは何も空手でだけではなく、人の生き方などを含めて結構、さまざまなところに役立つ3要素だと思います。

例えばゴルフで言うなら今回のペブルビーチGLのような手ごわいコースに対峙(じ)するとき、ねじ伏せる気持ちだけではとても太刀打ちできないでしょう。やはり硬軟自在、うまく調和、対話できたプレーヤーこそが栄光への道を歩めるのだ、ということを上位に来た面々のゴルフが証明してくれています。

石川と宮里の差は今、そこにあるのではないか、と思いつつ、宮里の安定感には拍手! 石川の前半健闘、後半惨敗だった不安定感には、その経験を今後にどう生かしてくれるか、さらにゴルフの幅を広げてくれるなら、いい勉強になったことだろう、とこの苦闘にも拍手! です。


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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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