凄かったサッカー男女の五輪初戦

日本勢の躍進に向けて、これ以上の弾みはないでしょう。ロンドン五輪の開幕(7月27日=日本時間同28日未明=開会式)に先駆けて行われたサッカー男女初戦の快勝です。

女子日本代表「なでしこジャパン」が一次リーグ初戦、対カナダ戦(7月25日=日本時間同26日午前1時キックオフ)に2-1勝利、男子五輪代表も一次リーグ初戦、対スペイン戦(7月26日=日本時間同午後10時45分キックオフ)に何と! 1-0で快勝しました。

「なでしこジャパン」を深夜、最後まで見切って寝不足気味、その夜、男子のスペイン戦は、スペインが優勝候補の筆頭と予想されており、下馬評は日本の劣勢、善戦止まりがいいところ、とされていただけに、テレビの前で見る側は、恐らく睡魔との闘いに四苦八苦したのではないでしょうか、と思われます。

実際、私も滑り出し、若い五輪代表が威勢よく飛び出してプレッシャーをかけつつも、スペインが自信満々にボールを回して機をうかがう展開に次第にマブタが閉じていました。

画面を通して聞こえた大歓声にハッとして目を開けたとき、茶髪のMF大津祐樹(22=ボルシアMG)が右足を一閃、ボールをゴールに叩き込んでいました。

しまった! 前半34分、何かが動きそうな大事な時間帯、そして実際に起きた瞬間を、不覚にも見逃してしまいました! リプレーによると、MF扇原宏(20=C大阪)の右CKに大津が合わせた、スペインを青ざめさせる一撃でした。

日本の五輪代表は、1996年アトランタから5大会連続で五輪に出場していますが、アトランタ以前は6大会にわたって予選敗退で出場できず、アトランタ以後も、00年シドニーでベスト8以外は他の3大会、すべて一次リーグ敗退と戦績は芳しいものではありません。

感動的なゴールを狙う積極性

それが「なでしこジャパン」と比較されて「男はつまらん! 何やっているんだ」と、風当たりが強かったりしたものですが、この日の戦い、最後の最後まで集中を途切れさせず、プレッシャーをかけて相手のミスを誘い、ボールを手にすれば、すかさずカウンター攻撃につなげる迫力ある展開にスペイン勢がカリカリする場面も見られ、1点差逃げ切りの“歴史的”勝利は、確かにこれまでとは違う、五輪代表の存在感がありました。

スペイン撃破は、まさに“グラスゴーの奇跡”でした。以前、アトランタ五輪の一次リーグ初戦で日本五輪代表は、ブラジルを破る大金星を挙げました。“マイアミの奇跡”と言われた番狂わせでしたが、であってもそのとき、日本五輪代表は一次リーグを突破できずに敗退しています。

大事なのは“これから”でしょう。第2戦は7月29日(日本時間同30日未明)のモロッコ戦です。スペイン戦の勝利、ここで最も大事となるのが「勝って兜(かぶと)の緒・・・」です。目標のメダルには、どうしても手を届かせてもらいたいものです。

奇跡を起こした男子に対して「なでしこジャパン」は、磐石を感じさせ、小気味良い初戦の勝利でした。

前半33分、裏から回り込んだMF川澄奈穂美(26=INAC神戸)が、FW大野忍(28=INAC神戸)のバックパスを受け、角度ゼロの難しい位置から先制ゴール! を叩き込みました。

勝負を決めた前半44分の2点目は、パワープレーで反撃するカナダを尻目に身長1メートル57の主将でMF宮間あや(27=岡山湯郷)が、思い切り飛び上がり、ヘディングで決めたものでした。

私は以前、決定力不足が深刻化した男子日本代表に対し、技術や戦略がどうの、と論じられる以前に、サッカーというスポーツはもともと、狩猟系民族のもので、ゴール前でもまだ、パスを回そうとする、個人技に獰猛(どうもう)さがない、農耕系民族の日本人には不向きなのではないか、と書いたことがあります。

が、今、そんな悩みのときがあったのか、と思われるほど、ゴールに向かう姿勢には積極性が見られ、この変貌こそが、スペインをも破る原動力となっているのかもしれません。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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