代役に負けては・・・

日曜日(7月4日)の午前11時、WOWOWの画面がライブで映し出す「MGMグランドガーデン」(米ネバダ州ラスベガス)は超満員の観客で埋め尽くされていました。ヘビー級正王者ブロック・レスナー(32=米国)vs同暫定王者シェイン・カーウィン(35=米国)の王座統一戦をメーンとする「UFC116」の熱気です。

ああ、かつては日本の格闘技イベントにもこんな繁栄のときがあったなァ、と思うと、今のUFCの華やかな盛況ぶりがうらやましく、とともにピークを過ぎてこのところ、低迷気味の日本の格闘技界の現状が寂しくもなりました。

今回の「UFC116」への興味は、レスナーが約1年ぶりに復帰するヘビー級王座統一戦とともにもう一つ、秋山成勲(34=チームクラウド)のオクタゴン第2戦にもありました。注目されたヴァンダレイ・シウバ(ブラジル)戦が、シウバの練習中のケガ(肋骨骨折)のために流れ、それはファンにとって極めて残念な出来ごととなりましたが、急きょ、代役で相手を買って出たクリス・レーベン(29=米国)も、攻撃性でいうならシウバをしのぐ激しさがあり、秋山にとっても油断はできない相手となりました。

2人の戦いは結構、見ごたえのある内容でした。
5分3Rのミドル級戦、最終3Rに予想もつかないことが起きたこの試合を再現してみましょう。

1R。お互いに様子をうかがう中、秋山が投げ技でグラウンドに持ち込み、上から関節を狙うなど優位に試合を進めました。

が、2R。今度はレーベンが打撃で優位に立ちます。1Rのグラウンド攻防でともに消耗が感じられ、ラウンド中盤から再びグラウンドに持ち込んだ秋山も動きに精彩を欠きました。

さて最終3R。明暗を分けたのは、消耗の中から息を吹き返したレーベンと、そのまま疲労の色を濃くした秋山の差だったでしょうか。レーベンのスタンドでの打撃に押され、秋山はグラウンドに入りますが、マウントとなっても攻めあぐんでしまいます。ここで休んではいけません。下からはレーベンのパンチがノンストップで繰り出され、機を見て絡んできた足が秋山の肩、首を締めつけます。まさか、まさか・・・。秋山はこの三角締めにタップアウト。お株を奪われて一本負けを喫してしまったのでした。

試合前、WOWOWは日本のファンに向けて、ケガで試合が出来なくなったシウバの謝罪コメントを流しました。この中に注目される発言が含まれていました。

シウバが言います。

「秋山とは日本で対戦したい。私も1月か2月ころには復帰できるだろうから、そのときを楽しみにしていてほしい」

ン? ということは・・・UFCの待望の日本興行が来年にも実現するかもしれない、ということを示唆しているじゃないですか。

実現すればMMAファンにとってはうれしいこと。ならば秋山はこの試合、代役なんかに負けてはいられない、ぜひとも勝っておかなければならなかったのですが・・・。

果たしてこの負けが、今後にどう響くでしょうか。

ちなみにメーンのヘビー級王座統一戦。こちらも凄い試合となり、1Rに打撃でダメージを受けて危なかったレスナーが2Rに反撃、丸太のような腕を巻きつけて締め上げ、肩固めでカーウィンをタップさせるという大逆転勝利の結末となりました。

う~ん、役者がそろうと総合格闘技は面白い! 今、日本の総合格闘技界が最も頭を悩ませているのはやはり、人材不足かも・・・それをつくづく感じた次第です。

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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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