「リンクスランド」の日韓対決!

ゴルフというゲームが生まれたのは、そこに「リンクスランド(Linksland)」があったからだ、とは、ゴルフ史によく記述されている言葉です。

「リンクスランド」とは、スコットランドの海岸に多い、特殊な砂丘の草原をいう地質学的名称(摂津茂和著「不滅のゴルフ名言集」から)ですが、スコットランド発祥説は、このリンクスランドで、牧童が杖で小石を打って、野うさぎの穴に入れっこしたのが始まり(同)とされています。

テレビの画面を通して見る、このリンクスランドは、印象としては結構、整備されているようにも思えました。USLPGAツアーの今季メジャー最終戦「全英リコー女子オープン」(テレビ朝日系が中継)の熱戦を展開させている英国ホイレークのロイヤル・リバプールGCです。

このコースは過去、男子の「ジ・オープン」を数多く開催しており、荒涼とした全体像は怖いくらいですが、女子は初開催とあって、入念に手を加えたのでしょうか。その分、プレーヤーを悩ませるのは、リンクスならでの海からの強い風、1日に何度も着たり脱いだり、を余儀なくされる気温の変化、といった、手を加えられない自然現象でしょうか。

そんな中、今年の大会は、例年以上に波乱含みです。というのも最終日(日本時間9月16日深夜)が「36ホール」の長丁場となったからです。

予測がつかない「36H」の戦い

藍&美香の“ダブル宮里”が、ともに1アンダーで首位に1打差(3位タイ)の好スタートを切った第1日。決勝ラウンドにつなげる第2日(第2ラウンド)の動向が注目されましたが、その日はリンクスが牙をむき、立っていられないほどの強風のため中止、順延となりました。

第3日(同9月15日深夜)に行われた、やり直しの第2ラウンドでは、前週の「キングズミル選手権」(米バージニア州ウィリアムズバーグ=キングズミル・リゾート)で、予備日にずれ込む計9ホールのプレーオフを制したばかりの申ジエ(韓国)が、異次元のゴルフを展開。何と1イーグル、6バーディーの64で回り、通算9アンダーで単独トップに立ちました。

日本勢は宮里美香が、申に6打差、通算3アンダーで3位。宮里藍が通算1アンダーで6位につけています。

常識的には、気持ちも乗り、2週連続優勝をメジャー制覇で飾りたい申が、一歩も二歩も先んじて、有利な位置にいることは間違いありません。さらに付け加えれば、申は08年のこの大会に勝った後、USLPGAツアーのメンバーになっており、全英には特別な思いを抱いているのです。

しかし、決戦の舞台は「36ホール」の長丁場です。そこにどういう天候が加わるのか? 何が起きるのか? 予想もつきません。が、ダブル宮里の強みは、ともに沖縄育ち、強風下で放つ低い弾道のパンチショットの上手さは並ではない、ということです。

「リンクスランド」で展開される“日韓対決”は、我慢比べとなりそうですが、日本勢の大逆転劇の可能性を含んで目が離せない日曜日の夜となりそうです。

〈追記=9月17日午前〉
最終日の決勝36ホールは、やはり、というか、予想通り、過酷な天候との戦いになりました。

風→次第に強風、雨→次第に強風雨・・・と「リンクスランド」が“キバ”をむきます。

我慢の勝負は、藍&美香のダブル宮里にとってチャンスでもありました。が、前半18ホールを終えて首位の申に7打差の美香は、後半18ホールで「77」と力尽き、通算2オーバーで4位。藍も大きく崩れ、通算11オーバーで26位でした。

優勝した申は、だだ一人、アンダーパーの通算9アンダーをマークしました。日本勢は残念な結果となり、悲願のメジャー制覇は来季に持ち越されましたが、悪天候による苦闘という条件は、誰でも同じこと。ここは申の優れた心技体に拍手を送りたいと思います。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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