さあ、ゴング! 軽量級最強戦

米国から力強い抱負が届けられました。

〈一瞬たりとも気を抜かず、集中して自分のプランを遂行する。必ず勝ちます〉

10月13日(日本時間同14日)に米カリフォルニア州カーソンで行われる、プロボクシングの世界スーパーバンタム級王座統一戦(試合の模様は10月14日午前11時からWOWOWで生中継されます)元4階級制覇王者で現WBO&IBF世界同級王者のノニト・ドネア(29=フィリピン)に挑む、WBC世界スーパーバンタム級名誉王者・西岡利晃(36=帝拳)です。

いよいよ“そのとき”が来てしまいました。西岡に与えられたWBCのダイヤモンド・ベルト、ドネアが保持するWBOとIBFのベルト、さらに米国の権威あるボクシング専門誌が提供するリング誌ベルトも懸けられ、4本のベルトを争う3団体統一戦という文字通り、世界が注目するスーパーファィトです。

踏み込んで放つ西岡の必殺の左ストレート、その瞬間に放たれるドネアの、これまたフィリピンの閃光、必殺の左フックの勝負と言われます。ともに一発の威力を秘めるハード・パンチの持ち主。一発で勝負あり、の可能性もあり〈一瞬たりとも気を抜かず・・・〉は、西岡だけでなく、見る側も同じ! のスリリングな展開が予想されます。

ところで西岡は、昨年10月1日(日本時間同2日)に米国(ネバダ州ラスベガス)で行われたV7戦(ラファエル・マルケス=判定○)以後、実戦は1年ぶりとなります。ボクサーにとって1年間のプランクというものは、果たして、どう影響するものなのでしょうか。

一年間のブランクで見えてきたものは?

6階級制覇を達成したオスカー・デラホーヤ(米国=引退)の晩年は、だいたい、年1回のペースで試合をしていました。その試合の一つ、まったくデラホーヤらしさがなく、完敗を喫したのが08年12月6日のマニー・パッキャオ(フィリピン)戦です。

体格差で優位に立つデラホーヤが、しかし、序盤からパッキャオのスピードについて行けません。動けず、追い込まれ、7、8回に連打を浴びて戦意を喪失。8回終了TKO負けとなってしまいました。

まったく“らしさ”を欠いたのは、体重のコントロールを含む、各面での調整の失敗が原因でした。ケガなどの故障によるブランクは別にして、試合が出来る状態でのブランクは、ともすれば、こうした感覚が鈍るマイナス面を生むこともあるようです。

ちなみにデラホーヤは、この試合の不本意な敗戦により現役引退を決意、09年4月に正式発表に至っています。

プランクのプラス面は、といえば、戦いの輪から一時、身を引くことで本質が見えてくる、というのは、元世界王者の浜田剛史氏(帝拳プロモーション代表)です。

例えば、技術的なものでも、日ごろの練習、試合で、どうしても出来なかったことが、その場から一時離れて俯瞰(ふかん)することにより“ああ、そんな簡単なことだったのか”と思えることもある、といったようなことです。

なるほど。そういえば、世紀の大一番を目前に控え、絶好調を宣言、ドネアの本拠地(ホームデポセンター)での試合にも関わらず、自信の発言を繰り返す西岡は、あるいは、そうした精神状態にあるのかもしれません。

ちなみに王座奪取後の西岡の防衛戦は、だいたい5~6カ月間隔のペースで行われており、この期間ではなかなか、物ごとの本質が見えるまでには至らなかったことでしょう。

1年間の“お待たせ!”で西岡の身についたかもしれない、切れ味鋭い“頭脳戦”を見たいものです。試合前にこうした言い方をしてはいけないのかもしれませんが、西岡が、もし勝ったら・・・まさに歴史的快挙! 日本のボクシング界にもたらされる変革は、大変なものになりそうです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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