国内女子プロゴルフ界の課題は?

JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)ツアーの2012年シーズンは、先に終了した「LPGAツアー選手権リコー杯」(11月25日最終日=宮崎・宮崎CC)で全日程を終えました。

全35試合中、海外勢が20勝(うち韓国勢16勝)で日本勢は“負け越し”の15勝。賞金ランクは、1億3238万0915円を稼いだ全美貞(韓国)が初の賞金女王の座を獲得(韓国勢の賞金女王は3年連続)、2位もイ・ボミ(韓国=獲得賞金1億867万9454円)となり、日本勢は有村智恵(獲得賞金1億188万9564円)の3位が“やっと”と、こちらのレースも、不甲斐ない結果となりました。

ちなみに全美貞は、メルセデス・ポイント(MVP)も獲得。部門別ランキングでも、平均ストローク数、平均パット数、平均バーディー数の3部門で首位となり、5冠獲得と韓国勢の強さを、ことさら見せつけたシーズンとなりました。

イ・ボミが初のメジャー制覇を達成した最終戦の「LPGAツアー選手権・・・」終了後、小林浩美JLPGA会長が行った今季の総括を、新聞各紙は重点的に報じていました。

とどまるところを知らない韓国勢の席捲と日本勢の奮起に対して同会長はこう話しています。

〈(日本勢は)外国勢と技術的な差はないと思います。(問題は)個々がそれぞれ“何を目指しているか”という目標の差にあるのではないかと感じます〉

それは優勝会見でイ・ボミが「(韓国の選手は)ゴルフに対する気持ちが、日本の選手より大きいと思う」と指摘したことに通じています。

大きい“目的意識”の差

韓国勢は1998年、当時ルーキー・イヤーの朴セリが、全米女子プロ選手権と全米女子オープンの2大メジャーを制して一躍、国民的ヒロインとなり、その偉業をきっかけにゴルフ熱に火がつき、各選手が次々に米国に向かうようになりました。

その形は、試合数が少ない自国ツアーでは満足な稼ぎが出来ないこともあり、家族ぐるみの米国移住という、退路を断ってのものであり、強い目的意識があります。例えば日本人選手が米国で戦う場合、ダメなら日本に戻ればいい、という考えで臨むのとは、根本的な違いがあるといっていいでしょう。

日本に乗り込んで来る韓国勢を初めとする海外勢にしても、日本で稼ぎ、自信をつけて、ゆくゆくは米国へ、といった目的意識があり、世界的視野(世界的野望)に立って日本を飛躍への中継点と位置づける考えと、日本選手がノンビリと、目的意識が希薄のまま、国内だけのぬる湯につかっているのとでは、小林会長が言う“目標の差”が生まれてしまうのも当然のことかもしれません。

小林会長はまた、日本人選手を強くするための環境づくりにも触れ、試合会場となるコースのセッティングの多様化(これはぜひともやってもらいたいものです)、さらに世界レベルでの試合を通常化させるための「4日間競技の増設」をも明言しました。

米国では一般的な女子の4日間制も、日本ではメジャー4大会と通常大会1試合の5大会だけとなっています。タフな4日間制は、フロックがなく、実力が正直に反映される、と言われますが、そうした中での日本人選手の強化には、相当な時間がかかるのではないかと思われます。

が、当面、改善のための即効薬はなくとも、例えば今季活躍した木戸愛が、このオフに米国で自主トレを行うことを明らかにしたように、将来的に若い選手たちが、厳しさを持って台頭してくれれば、強い新生JLPGAツアーが構築されるのではないかと思います。それを辛抱強く待ちたいと思いますが・・・どうでしょうか。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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