大門未知子と三田灯

果たしてどうなるかな? と注目していたところ「平均24・4%」(関東地区=ビデオリサーチ調べ)の高い数字が出ました。

テレビ朝日系で毎週木曜日(午後9時~)に放送されていた連続ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」最終回(12日13日放送)の視聴率です。

15分の拡大版となった最終回の内容は、これまでに比べるとちょい、迫力に欠けたものになりましたが、前回(12月6日放送)で今年の民放ドラマ1位となる、シリーズ初の20%台「平均20・1%」(同)の視聴率を出したことにより、押せ押せの流れに乗っていたのでしょう。

ちなみに最終回の数字は、今年の民放ドラマの最高記録、とのことでした。

さて、このドラマ、ストーリーはかなり“マンガチック”です。

大学病院の弱体化にともなって出現した、フリーランスの凄腕外科医・大門未知子(米倉涼子)が、派遣で雇われ、院内組織の管理下で患者を救うこと意外にせっせと精を出す医師たちをシリ目に「私、失敗しないので」また、徹底して権威を嫌い、やりたくないことには一切、迎合なしで「いたしません」の決め台詞(せりふ)を武器に、周囲の反感を買いながらも、直面する数々の難手術をこなしていく活躍ぶりを痛快に描いています。

閉塞感に風穴をあける2人の決め台詞

この種のドラマになぜ人気が? を考えるとき、思い出されたのが昨年、日本テレビ系で放送された連続ドラマ「家政婦のミタ」(主演=松嶋菜々子)でした。最終回は実に「平均40・0%」(関東地区=ビデオリサーチ調べ)という破格の数字を記録、大きな話題となりました。

こちらは無表情を貫いて絶対に笑わない、ミステリアスな家政婦の「三田灯」が、母親の死により家庭崩壊寸前の危機を迎えた阿須田家を、最後には救うという内容。雇い主から頼まれた“業務命令”には「承知しました」と犯罪行為までも平然と完璧にこなし、一方、意見を求められたときには「それはあなたたちが決めることです」と突き放してしまいます。

この三田灯の「承知しました」と「それはあなたたちが決めることです」の2つの決め台詞が、大門未知子の決め台詞「私、失敗しないので」と「いたしません」に共通していることは、2人とも求められた仕事はどんなことでも完璧にこなす、超人的(あるいは機械的)なプロ意識を持って臨む一方、それ以外、自分の役割から外れたものに対しては、徹底して背を向ける割り切り方、とでもいえるでしょうか。

三田灯の「承知しました」が、社会現象化して流行(はや)り、周囲の情勢にはとらわれず、大門未知子の「私、失敗しないので」ともども、自分の仕事を完璧にこなす形は、閉塞感が漂う今の社会に風穴をあけ、とともに思うことが出来ず、我慢を余儀なくされがちな今の社会に生きる人々にとっては痛快事だったことでしょう。

そして・・・です。忘れてならないことは、こうしたドラマが拍手を持って迎えられ、支持されるということはまた、既成のあらゆる構造に危機、転換のときが訪れている、ということでもあるのでしょう。

奇しくも、ときは衆院選を迎えます。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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