日本代表が示した「絆」の重さ

12月も残り少なくなり、もう今年1年間を振り返るときが来てしまいました。

街中で聞こえる言葉も「今年はねえ・・・来年もよろしく」「よいお年を!」などの挨拶が多くなりましたが、私も先日、友人との雑談の中で「今年のスポーツ界はどうだっただろうかねェ」と総括的な話題を振られました。

2012年のスポーツ界を振り返るとき、やはりオリンピックが第一! の声が圧倒的なのは、それが今年は“特別なイベント”として位置づけられた、からかもしれません。

前年の2011年3月11日に東日本大震災に見舞われ、壊滅的な状況に追い込まれた日本に感動と絶対に“あきらめない”勇気を与えてくれたのが、サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の、女子W杯ドイツ大会での奇跡的な優勝(現地時間7月17日の快挙)でした。

年が明けて今年、夏に控えるロンドン五輪の話題がいつになく盛り上がったのは、W杯制覇の余韻を残す「なでしこジャパン」の“五輪も頼むぞ!”との期待を筆頭とする“明るい話題”への飢えがあったからでしょうか。

なぜなら、東日本大震災から1年を経てもなお、復旧・復興への滞りが目立ち、日本全体に漂う閉塞感に国民の不満やイラ立ちがつのり、その解消がそのまま、五輪に向かう日本選手団の活躍に託されていたからでした。

結果として史上最多となった獲得メダル「38個」は、もうスポーツ界の話題を離れ、痛手を受けた日本の、日本人の底力がこれだ! と社会的な評価を受けました。8月20日、東京・銀座で行われたメダリストたちの凱旋パレードに集まった約50万人という前代未聞! 異例の出来事が、それを裏付け、今年の五輪が、例年のものとは違っていたことを、確かに証明していました。

スポーツ界を超えて社会現象化した五輪

社会的に求められた「絆」はまた、この五輪に臨んだ選手たちにより「言葉だけに終わらない」熱さを、身をもって示されました。

体操の内村航平もレスリング女子の“霊長類最強女子”吉田沙保里も、また柔道女子の“野獣”松本薫も、個人戦の金メダリストたちは皆、日本に与えたかった勇気、を口にしていたし、チーム戦での選手たちは、今年の流行語大賞にノミネートされた「27人のリレー」(水泳)や同大賞のトップテン入りした水泳男子400メートル・メドレーリレーで松田丈志が口にした名文句「(康介さん=北島=を)手ぶらで帰らせるわけにはいかない」など、さまざまなところで絆の強さが発揮されていました。

もちろんプロ野球界にもサッカー界にも、さまざまな快挙がありましたが、今年はやはり、スポーツ界を超えた社会現象としての五輪、という位置付けでロンドン五輪の日本選手団「獲得メダル38個」を筆頭にしたいとと思います。

個人的な評価を言わせてもらえるなら、私は自分の受け持ち分野から、プロボクシングの西岡利晃(帝拳=引退)を、10大ニュースなら、その範囲に入れたいと思います。

帝拳(本田明彦会長)が培った世界的パワーと西岡の努力により、日本人選手が本場ラスベガスで世界タイトルマッチを行えるレールを敷き、そこでノニト・ドネア(フィリピン)と戦った事実は、結果としての勝敗は別にして、日本ボクシング界を変える可能性を持つ歴史的快挙と言えるからです。

そして・・・これらの出来事を西岡だけに終わらせず、今後に生かすためには、後進が“西岡に追いつけ追い越せ”という気概を持って努力・精進することが大切なものとなりますが、そうした“意識改革”を提起したことだけでも、西岡のしたこと大きかったと思います。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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