“スーパー・アマ”の悩める胸中

にぎやかなクリスマスのイベントが終わり、さあ、次は・・・と、近づく新年に向けて何かと慌しい年の瀬ですが、そんな世の動きに背を向けて12月25日深夜、ホノルル(米ハワイ州)に旅立ったのは、国内男子ゴルフ界の“スーパー・アマ”松山英樹(20=東北福祉大3年)でした。

USPGAツアーの2013年シーズン第2戦となる「ソニー・オープン」(現地時間1月10日開幕、米ハワイ州ホノルル=ワイアラエCC)に出場するためです。

プロの石川遼もそうですが、あの世界最高峰のゴルフの祭典「マスターズ」の高揚を一度、味わってしまうと、その魔力の虜(とりこ)になってしまうのでしょう。今年の4月、2年連続の出場を果たした松山でしたが、3連覇を狙った「アジア・パシフィック・アマチュア選手権」(11月)で優勝を逃し、3度目の「マスターズ」出場切符は、無念にも得られないでいました。

その時点で松山の周辺には、一気に“プロ転向か?”の波が押し寄せましたが、松山自身は「(プロ転向を)考えてはいるが、まだ結論は出ていない」と語り、さまざまな選択肢の中、模索の段階であることを強調する情勢にありました。

アマチュアでありながら、年末も年始も関係なく、新年早々の試合出場を敢行したのは、もちろん「マスターズ」出場をにらんでのものです。「ソニー・オープン」は、優勝すれば「マスターズ」の出場切符が得られるツアーの一つとなっており、簡単ではなくとも可能性がある以上、チャレンジしてみようという気持ちは、人事を尽くして天命を待つ! の心境なのでしょう。

プロ転向宣言の前にするべきことは?

こうした「人事」=「最善の努力」をする一方、例えばアマチュアのままであれば、来年の「アジア・パシフィック・アマチュア選手権」で優勝し、再来年の「マスターズ」を狙うという手段もあります。

来年4月で4年生となる松山には、最上級生としての最後の一年間があり、それまでアマチュアの資格を十分に生かした方が・・・という気持ちがあることもまた、確かでしょう。

「マスターズ」に限って言うなら、むしろ、来年はあきらめて、アマチュア資格を残して再来年を目指す方が、可能性が高いだろう、とも言えます。

そうした一方、アマかプロかで迷うのは、今年11月、国内男子ツアーの「ダンロップ・フェニックス」(宮崎・宮崎市=フェニックスCC)で日本人最上位の2位に入った時点で、これまで出場したツアー競技計23試合の順位を獲得賞金で換算すると「1億円弱」(9793万9135円)となったことです。

アマチュアであればもちろん、賞金はもらえず、得るのは“名誉”だけですが、金銭面だけを考えれば「一日も早く(プロへ)・・・」の決断が浮上してくることと思います。

とは言え、今の松山は、来季シーズン初戦となる「ソニー・オープン」にすべてをぶつける気概です。開幕の約2週間前に早々と現地に向かったことにも、その意気込みがのぞかれる、というものでしょう。優勝には届かなくとも、上位に躍進となれば、次に見えてくるものがあるかもしれないし、世界ランクの急浮上もあることです。

20歳の大学生の、こうしたチャレンジには、プロ連中とはまた違った“すがすがしさ”を感じます。

プロ転向は、何かの「後押し(きっかけ)」があれば、思いのほか簡単にスッといくものでしょう。つまり、いつでも出来る! ものです。

私自身は、大学を卒業する再来年の3月まで、松山にはアマチュアでいてもらい、プロ顔負けのあらゆる活躍をしてくれることを期待したい気持ちです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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