石川遼の「特別招待」枠の意味は?

1月12日朝、プロゴルファーの石川遼(21=パナソニック)が、男子ゴルフの世界最高峰の祭典「マスターズ」(4月11日開幕、米ジョージア州オーガスタ=オーガスタ・ナショナルGC)に「特別招待選手」枠で出場することになった、と共同電が伝えてきました。

同大会を主催するオーガスタ・ナショナルGCのビリー・ペイン会長が、アジアのゴルフの発展を視野に入れて決定した、とのことでした。

まあ、これで石川は、5年連続の出場が決まったわけで、朗報は朗報なのですが、一報に接して私自身は一瞬、エッ、ホント? ちょっと甘いのでは? と感じました。

というのも、前回1月10日付のこの欄で私は、日本の“スーパーアマ”松山英樹(20=東北福祉大3年)を初めとするマスターズ出場権をまだ持たない面々が、必死の思いでUSPGAツアーの今季開幕第2戦「ソニーオープン in ハワイ」(1月10日=日本時間同11日=開幕、米ハワイ州ホノルル=ワイアラエCC)に臨んでいる、と書いたばかりでもあり、彼らを通り越して早々と石川に白羽の矢が立ってしまったことに、何か違和感を覚えたからでした。

マスターズに出場するには19項目の条件があります。日本選手に最も身近にあるのが「前年の公式世界ランキング50位以内」(ちなみに出場を決めている藤田寛之は同時期43位)の条件、アマチュアなら前年の「アジア・パシフィック・アマチュア選手権優勝」(松山は惜しくも3連覇を逃しました)です。

が、最新の世界ランキング75位の石川は、まだまだ遠い位置であり、マスターズでの実績にしても過去4度、最高位は11年の20位(他は予選落ち)と、納得のいくものは残せないでいるのが実情です。

「個」から「アジア代表」の責任感を持って・・・

昨年も同様の招待枠で出場した石川でしたが、もともと「特別招待選手」枠は、JPGAツアーの賞金王などが該当するものでした。かつて“常連”だった全盛期の青木功、中嶋常幸らは、この枠で招待を受けていました。

今季、USPGAツアーのシード権を獲得した石川は、既に1月10日に渡米しており、米本土初戦となる今季第3戦「ヒュマナチャレンジ クリントンファウンデーション」(現地時間1月17日開幕、米カリフォルニア州)での初陣に向けて満を持しています。

視線の先にはもちろん、マスターズ出場があるわけで、ならば・・・とマスターズ主催者側には「少し苦労させた方が彼のためになるかも」と、もう少し、出場決定を延ばす“愛のムチ”があってもよかったのでは? という気もします。

マスターズ主催者側の“温情”をつくづくと感じ、大会を中継する日本のTBSも頭が下がる思いでしょうが、それらを含めて今年の石川には結果を出してもらわなければなりません。この件に関して私が少々、厳しい見方、書き方をしたのも、実はそれが理由なのです。

つまり・・・ペイン会長は、アジアのゴルフの発展を視野に入れ「私たちはそれをサポートする立場にある」として、石川のほかにタワン・ウィラチャン(46=タイ)を招待しています。

ウィラチャンは、昨季のアジアンツアーで賞金王となっており、ベテランの大いなる頑張りは、賞賛に値するものとなりました。そしてもう一人、注目しなくてはならないのが、松山の野望、V3を打ち砕いて「アジア・パシフィック・アマチュア選手権」で優勝、マスターズ切符をもぎ取った14歳のグァン・ティンラン(関天朗=中国)の存在です。

マスターズでのこれまでの最年少出場記録は2010年、16歳11カ月で出撃したマッテオ・マナッセロ(イタリア)ですが、グァンの快挙は、これを大きく塗り替える快挙となりました。

ベテランプロのウィラチャンと最年少アマの“天才”グァン・・・日本の石川が、アジアを背負って、彼らとどう競演するか。石川はもう、自身の予選落ちをただ、悔しがっているだけでなく、ペイン会長の意図に答えるだけの力量を見せる立場にあるのではないかと思います。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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