内容が問われる厳しさの中で・・・

さてさて・・・プロボクシング界は、WBA世界バンタム級王者・亀田興毅(26=亀田)の周辺が“にぎやか”です。

興毅は、WBC同級王者の山中慎介(30=帝拳)が出撃(V3戦=同級1位マルコム・ツニャカオ戦)する4月8日のトリプル世界戦(東京・両国国技館)の前日、4月7日に大阪(ボディメーカーコロシアム)でV6戦に臨みます。

が、その対戦相手が、当初決まっていた同級8位のジョンフレス・パレホ(ベネズエラ)から変更され、同級6位のファン・カルロス・パジャーノ(ドミニカ共和国)に代わったと思ったら、それがまた、同級11位のパノムルンレック・カイヤンハーダオジム(29=タイ)に再変更された、という“にぎやか”さ、めまぐるしさです。

まあ、選手側にもさまざまな理由があり、ビジネス上のトラブル(パレホ陣営)だったり、急な変更を余儀なくされてパスポートの不備による来日不能(パジャーノ陣営)だったり、などとしても、変更また変更が、試合の1カ月前に立て続きに・・・という異例の出来事とあっては、この世界戦を仕切るWBAは、何やってんだ! と文句の一つも言いたくなります。

それでなくても、このところのWBAの“王者の乱立”傾向は、ちょっとおかしいんじゃないの? と、ファンの間で不信感を持たれているのですから・・・。

そうした経緯を経て興毅はV6戦に向かいますが、注目されるのは山中の動向でしょう。山中がツニャカオ戦をクリアできれば、次は? に向けて当然~もちろん興毅が防衛することが条件となりますが~興毅との統一戦が、大きなウエートを占めて選択肢の中に浮上してきます。

求められる“パッキャオ化”

とともに山中が頂点に立つWBCには、亀田家の三男・和毅(21=亀田)が世界ランク4位に位置して世界をうかがっています。この兄弟が山中戦に向かうかどうかは、亀田陣営の決断ひとつですが、山中が受けて立って「亀田一族狩り」の立役者となるのかどうか、という興味は、かつて総合格闘技界で次々にグレイシー一族を下し「グレイシー・ハンター」として名を馳せた桜庭和志を思い起こすようで楽しみでもあります。

さて興毅の世界戦ですが、前回のV5戦、12年12月4日(大阪・ボディメーカーコロシアム)に行った同級1位(暫定王者)のウーゴ・ルイス(メキシコ)戦は、これまでの興毅の印象をちょっと変えるものとなりました。

というのも10年12月、WBA世界バンタム級王座を奪取後、V1戦からV4戦までの4試合は、相変わらずランク下位選手(14位、8位、12位、12位の各選手)との戦いが続き、V5戦のルイス戦は、同級で初の指名試合となったからです。

この試合、興毅は、2-1の微妙な判定勝ちで王座を死守しました。戦い方としては、チャレンジャーの強打を警戒した王者が、足を使い、出入りを速くしてルイスの持ち味を殺す、作戦勝ちでした。

全体的に手数が少なく、そのあたりに不満を残していましたが、終盤の3Rで接近戦の打ち合いに持ち込み、ポイントをアピール、難敵を退けた形となりました。

今回のV6戦は再び、世界ランクが2桁の選手に逆戻りして興味がそがれます。が、興毅も今年は王者としての正念場、何をやるにしても、問われるのは“その内容”でしょう。それは、4団体公認となって王者増が予測される今年、王者全体に言えることです。

興毅が山中に視線を向けるのか、あるいはWBAの同級スーパー王者に君臨するアンセルモ・モレノ(パナマ)に挑むのか、そうした危険なところにあえて飛び込む“パッキャオ化”がないと価値が薄れてしまう、という厳しい時代に入ったのではないかと感じます。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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