幼すぎる平成大学生気質

「人と違うことをやって目立ちたかった」-。

大阪市の米映画テーマパーク「USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)」で迷惑行為を繰り返していた神戸大文学部2年の男子学生(19)の、バカな行為の動機が、これまた、まったくお粗末な「これ」でした。

また、神戸大生の仲間と見られる同志社大生や関西外国語大生も、同様の行為に及んでいたことが明らかになり、昨今のあきれた平成大学生気質、モラルの低下、が改めて、クローズアップされる出来事となりました。

未成年時代の高校を卒業して“成人式”を間に挟む大学の4年間は、社会人として世に出るまでの準備期間でもあるでしょう。従って彼らの目は本来、社会のあちこちで既成の大人が起こす「公衆マナーの欠如」などを嘆き、とともに“栄華の巷を低く”見て、ああなってはならぬ、と自身を高めながら、理想を追い求めるべき存在であるはずです。

それがまあ、大学生はいつから、高校生以下、思春期の中学生並みの思考になってしまったのでしょうか。この大学生たちがやったことは、仲間内で楽しいバカ騒ぎ、悪ふざけを、世間の人たちも一緒に笑ってくれるだろう、という驕り、まるで次元の低い認識としか言いようがありません。

昨年秋のことでしたか。大学祭が各所でにぎやかなこの季節、東大教養学部(東京・目黒区)で開催された「東大駒場祭」が“全面禁酒”となって話題を呼びました。

“自律”の心を養ってもらいたいが・・・

駒場祭の実行委員会によると、前年の同祭で飲酒による迷惑行為が頻発したこと、また学外でも飲酒が原因で体調を崩し、死亡する出来事が起きたこと、などを考慮し禁酒の方針を決めた、とのことでした。

同年は東大が禁酒を決めたことで一橋大、法大、東北大なども学園祭での全面禁酒を次々に決めており、大学生の学園祭といえば酒! のバンカラ文化にストップがかけられる異例の事態となりました。

こうした出来事に対して同時期、産経新聞がアンケート調査を行っていましたが、学園祭の全面禁酒に賛成か? のテーマに対し、NOが51%とYESの49%をわずかに上回る結果が出ていました。

この数字でも分かるように、背景にあるのは、飲酒が良い悪いではなく、飲み方が良い悪いの問題なのでしょう。例えば先輩による過度の強要、あるいは仲間内の傍若無人、節操のない一気飲み・・・など、飲み方の悪さが、自身のトラブルや社会の迷惑につながっていくことは言うまでもないことです。

私自身の経験で言うなら、私は体育会の学生だったこともあり、先輩にはよく飲まされました。当時、酒を飲むことに慣れていないことは当たり前であり、先輩連中の「俺の酒が・・・」の一言が延々と繰り返されてゲーゲーしていた記憶があります。もちろんこうした形は、悪い飲み方の代表的な例でしょう。が、その時代、社会という周囲もまだ、学生だから、といって許してくれる傾向があったことは確かです。

「USJ」の迷惑行為は、大学生の自覚のなさから起きたことです。大学祭での全面禁酒問題も、やはり、日ごろの大学生の自覚のなさで起こしたことを警鐘とした自粛でしょう。

最近は「自分へのご褒美(ほうび)」などと、もっともらしく自分を甘やかす傾向が強くなりました。一方、その対極にある、自分で自分の身を処す「自律」の心が薄れていくように思います。

大学生たちには4年間、この「自律」の訓練を何かの形で積み、世の大人たちに「最近の大学生は・・・」などと言われないような行動を見せてもらいたいと思います。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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