ドネアが負けた!

プロボクシングの元6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)が、因縁のファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)に衝撃的な失神KO負けを喫した、昨年12月8日(日本時間同9日)の“ラスベガスの大波乱”は、まだボクシング・ファンの記憶に生々しいことと思います。

前のめりに倒れて動かない、目を覆いたくなるほどの信じ難い光景に、もう“パッキャオ時代の終焉”か? とも感じさせたものですが、この英雄の後継者とも言われているノニト・ドネア(30=フィリピン)までもが敗れてしまいました。

WBO世界スーパーバンタム級王者のドネアは4月13日(日本時間同14日)、米ニューヨーク州のマンハッタンでWBA世界同級王者ギジェルモ・リゴンドウ(32=キューバ)と王座統一戦を行いました。(試合の模様はWOWOWが4月14日午前11時から生中継

私はこの試合を再放送(WOWOW=4月15日午後9時~)で観戦したのですが、試合の様子をちょっと振り返ってみましょう。

ドネアは序盤から異名の「The Filipino Flash(フィリピンの閃光)」通りの積極的な攻撃を仕掛けました。中盤にかけてドネアが前進、プレッシャーをかけて追い詰める、緊張感あふれる展開です。

リゴンドウはアマチュア時代、00年シドニー&04年アテネ両五輪のボクシング(バンタム級)で2連覇を達成した“天才”です。プロ転向後も、デビューから7戦目でWBA世界スーパーバンタム級暫定王座を獲得するなど、この試合前まで11戦全勝(8KO)の負け知らずと、非凡ぶりは依然、衰えていませんが、関係者の間では、このドネア戦で本当の力量が見えるのでは? ともう一つ、真価をつかみきれないところもあったようです。

そのリゴンドウは、足を使ったヒット・アンド・アウエーでドネアの重圧に応じます。全体的な流れは、下がりながらも巧みに有効打を放つリゴンドウにあったかと思われましたが、ジャッジのポイントが、ドネアの攻勢点をどう評価するだろうか、などと考え始めた矢先の10回、ドネアのすさまじい左フックがサク裂、リゴンドウはダウンを喫しました。

微妙な展開が続いていただけに、ああ、これは大きい! と思いましたが、大詰めの2ラウンド、リゴンドウの恐るべき反撃が展開されました。11回(のポイントを)取ると最終12回、本領発揮の左カウンターをドネアの右目に放ちました。この一撃でドネアは、右目から右ガードを離せず、以後、守勢に回ってしまったのです。

判定は114-113、115-112、116-111の3-0でリゴンドウの勝利が告げられました。ドネアは01年3月、プロデビュー2戦目の初黒星以来、実に12年ぶりの2敗目を喫してしまいました。

昨年秋は、自らの拠点でもある米カリフォルニア州カーソンのホーム・デポ・センターで日本のWBC世界スーパーバンタム級名誉王者・西岡利晃(帝拳=引退)とタイトルマッチを行ったドネアです。(ドネアの9回TKO勝ち)

この出来事は、日本のプロボクシング界を“西岡以前・以後”と区分けされるほどの影響を与えるものであり、その意味でドネアは、後に続く日本のボクサーのためにも王座に君臨していてほしかったと思います。

そして・・・パッキャオ同様、ドネアもどう再起していくのか。これからの動向から目が離せなくなりました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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