石川遼が迎えた試練
先日、知人との雑談中に話題がプロゴルフに及び「(石川)遼クン、全然ダメじゃない。勢いがなくなっちゃったね。どうしちゃったのかね~?」という、厳しい言葉が飛び出してきました。
今シーズンからUSPGAツアーに本格参戦した石川遼(21=CASIO)でしたが、同ツアーのレギュラーツアー最終戦となる「ウィンダム選手権」(8月18日=日本時間同19日=最終日、米ノースカロライナ州グリーンズボロ=セッジフィールドCC)を、通算5アンダーの26位で終え、最大の目標だった、来季のシード権を得るための賞金ランク「125位以内」を逸してしまいました。
ちなみに石川の米国での戦績は、全23試合中、トップ10入りがわずかに1回、予選落ちが3連続、2連続を含み計10回と、石川自身、こんなはずでは・・・と自責の念にかられただろうと思われる、不本意なものとなってしまいました。
日本でやっていれば、あるいは栄光と安泰の日々を送れていたかもしれません。が、その「楽」を捨てて「苦」を選び、苦戦続きではあっても単身、試行錯誤を繰り返しながら、転戦を続けてきたことには、志の高さが感じられ、頑張れよ! とエールを送りたくもなります。
が、この若者に周囲が懸ける期待は大きく、知人にしても「石川なら常に優勝争いでしょう」という、求めるものの水準の高さが当たり前になっていて「全然ダメ」としているのだとしたら(あるいは多くの人々がそういう見方をしているかもしれません)石川には、ちょっと気の毒な感じもします。
“入れ替え戦”というサバイバル戦に託す望み
とはいえ、石川の前には、同年代の松山英樹(21=東北福祉大4年)という“怪物”が現れ、プロ転向直後のルーキーイヤーながら、今季、全米オープン&全英オープンの両メジャーで10位、6位とトップ10に入るなど、わずか7試合で賞金ランク105位相当の77万1460ドル(約7560万円)を稼ぎ出し、来季のシード権を獲得してしまったのですから、比較されて「どうしちゃったのかね~?」と石川が言われてしまうのも仕方のないことかもしれません。
石川と松山のゴルフの違いについては「攻撃性」と「戦略性」が指摘されています。
例えば松山は、7月下旬の「全英オープン」から「ウィンダム選手権」まで5週連続、英国→カナダ→米国、とハードな転戦を続けてきました。ついこの間までアマチュアだった松山にとって、こうした連戦は初体験でしょうし、体力的な疲労が蓄積していることは明らかです。
しかし、松山の持ち味である「戦略性」は、それをカバーしてしまいます。松山の「戦略性」はもちろん、コース・マネジメント面に発揮されるものですが、一方、体調が悪いなら悪いなりにまとめてしまう力、つまり、これがダメならあれ・・・という“引き出しの多さ”にも、それが見て取れます。
石川の「攻撃性」には凄いものがありますが、年間を通して、それが生かされる好調なときばかりはなく、今のところ松山との差は、悪いときにどんなゴルフができるか、との違いが指摘されてもいます。
レギュラーツアーで来季のシード権を得られなかった石川は、落胆などしている暇もなく、サバイバル戦とも言える「入れ替え戦」に望みを託します。
「入れ替え戦」は、USPGAツアーのティム・フィンチェム・コミッショナーが「下部ツアーの活性化」を目的に実施を決めたもので、レギュラーツアーのランク126位~200位の75人と下部ツアーのレギュラーシーズン賞金ランク上位75人の計150人が、下部ツアーのファイナルシリーズ4試合で来季のシード権を争うものです。
石川にしてみれば、思いもかけなかった苦闘かもしれません。これも、フィンチェム・コミッショナーが今年から導入した新システムのためですが、石川には、この苦境に歯を食いしばって頑張ってもらいたいと思います。
何ごとも、ムダとなる経験はない! と自分に言い聞かせて・・・。そして、この試練を乗り超えたとき、またひとつ、何かが得られるだろうことを信じて・・・です。
今シーズンからUSPGAツアーに本格参戦した石川遼(21=CASIO)でしたが、同ツアーのレギュラーツアー最終戦となる「ウィンダム選手権」(8月18日=日本時間同19日=最終日、米ノースカロライナ州グリーンズボロ=セッジフィールドCC)を、通算5アンダーの26位で終え、最大の目標だった、来季のシード権を得るための賞金ランク「125位以内」を逸してしまいました。
ちなみに石川の米国での戦績は、全23試合中、トップ10入りがわずかに1回、予選落ちが3連続、2連続を含み計10回と、石川自身、こんなはずでは・・・と自責の念にかられただろうと思われる、不本意なものとなってしまいました。
日本でやっていれば、あるいは栄光と安泰の日々を送れていたかもしれません。が、その「楽」を捨てて「苦」を選び、苦戦続きではあっても単身、試行錯誤を繰り返しながら、転戦を続けてきたことには、志の高さが感じられ、頑張れよ! とエールを送りたくもなります。
が、この若者に周囲が懸ける期待は大きく、知人にしても「石川なら常に優勝争いでしょう」という、求めるものの水準の高さが当たり前になっていて「全然ダメ」としているのだとしたら(あるいは多くの人々がそういう見方をしているかもしれません)石川には、ちょっと気の毒な感じもします。
“入れ替え戦”というサバイバル戦に託す望み
とはいえ、石川の前には、同年代の松山英樹(21=東北福祉大4年)という“怪物”が現れ、プロ転向直後のルーキーイヤーながら、今季、全米オープン&全英オープンの両メジャーで10位、6位とトップ10に入るなど、わずか7試合で賞金ランク105位相当の77万1460ドル(約7560万円)を稼ぎ出し、来季のシード権を獲得してしまったのですから、比較されて「どうしちゃったのかね~?」と石川が言われてしまうのも仕方のないことかもしれません。
石川と松山のゴルフの違いについては「攻撃性」と「戦略性」が指摘されています。
例えば松山は、7月下旬の「全英オープン」から「ウィンダム選手権」まで5週連続、英国→カナダ→米国、とハードな転戦を続けてきました。ついこの間までアマチュアだった松山にとって、こうした連戦は初体験でしょうし、体力的な疲労が蓄積していることは明らかです。
しかし、松山の持ち味である「戦略性」は、それをカバーしてしまいます。松山の「戦略性」はもちろん、コース・マネジメント面に発揮されるものですが、一方、体調が悪いなら悪いなりにまとめてしまう力、つまり、これがダメならあれ・・・という“引き出しの多さ”にも、それが見て取れます。
石川の「攻撃性」には凄いものがありますが、年間を通して、それが生かされる好調なときばかりはなく、今のところ松山との差は、悪いときにどんなゴルフができるか、との違いが指摘されてもいます。
レギュラーツアーで来季のシード権を得られなかった石川は、落胆などしている暇もなく、サバイバル戦とも言える「入れ替え戦」に望みを託します。
「入れ替え戦」は、USPGAツアーのティム・フィンチェム・コミッショナーが「下部ツアーの活性化」を目的に実施を決めたもので、レギュラーツアーのランク126位~200位の75人と下部ツアーのレギュラーシーズン賞金ランク上位75人の計150人が、下部ツアーのファイナルシリーズ4試合で来季のシード権を争うものです。
石川にしてみれば、思いもかけなかった苦闘かもしれません。これも、フィンチェム・コミッショナーが今年から導入した新システムのためですが、石川には、この苦境に歯を食いしばって頑張ってもらいたいと思います。
何ごとも、ムダとなる経験はない! と自分に言い聞かせて・・・。そして、この試練を乗り超えたとき、またひとつ、何かが得られるだろうことを信じて・・・です。
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