続・石川遼が迎えた試練

4戦中、弾みをつけるためにも大事な初戦で「0」-。何とも厳しい“ハンデ”を背負うことになってしまいました。

USPGAツアーの来季シード権獲得に向けて、厳しい試練にさらされている石川遼(21=CASIO)です。

米男子ゴルフの下部ツアー(ウェブドットコムツアー)「ホテルフィットネス選手権」(米インディアナ州フォートウェイン=シカモアヒルズGC)の第2日(8月30日=日本時間同31日)、石川は4アンダーの68で回り、通算2アンダーの142とスコアを伸ばしたものの、カットラインには1打及ばず、手痛い予選落ちを喫してしまいました。

今季、USPGAツアーのメンバーとして同ツアーに本格参戦した石川でしたが、レギュラーツアーの最終戦「ウィンダム選手権」(8月18日=日本時間同19日=最終日、米ノースカロライナ州グリーンズボロ=セッジフィールドCC)を終えて、全23戦の獲得賞金が42万4541ドル(約4075万余円=賞金ランク149位)で来季のシード権が得られる125位以内を逃し、下部ツアーでの「入れ替え戦」での戦いを余儀なくされました。

この聞きなれない「入れ替え戦」は、USPGAツアーのティム・フィンチェム・コミッショナーが「下部ツアーの活性化」を目的に今季から実施を決めたもので、レギュラーツアーのランク126位~200位の75人と下部ツアーのレギュラーシーズン賞金ランク上位75人の計150人が、下部ツアーのファイナルシリーズ4試合の合計獲得賞金で来季のシード権を争うものです。

こうしたシステムに接して、凄いねェ~と思うことは、米男子ツアーの層の厚さと、それに伴う“生き残り”の厳しさです。

日本のツアー界では男女とも、試合の賞金だけで生計を立てられるのは、常に上位に名を連ねるホンのひと握りの選手たち、などと以前から言われており、確かにそれ以外の下位の選手たちは、四苦八苦のところがありますが、とはいえ試合以外に所属する企業の優遇やプロアマ戦、レッスンの場などもあり、試合でシード権を獲得することはツアープロの大前提としても、取り巻く環境的には比較的、恵まれているとも指摘されていました。

貴重な体験は必ず生きる!

下部ツアーのファイナルシリーズに漂う雰囲気は、実際に取材もしたことがないので分かりませんが、その初戦など、生き残りを懸けたサバイバル戦には、相当“異様な”ムードが漂っていたことと思います。

例えば、目の前の一人一人が競争相手となるプロテストなどの雰囲気には独特のものがあります。

難関をクリアした選手たちは、ああいう雰囲気の中でのゴルフは2度としたくない、と口をそろえます。別に優勝しなくても規定の順位以内に入れば合格、としても、1打に懸かる重圧感には想像を絶するものがあるようで、平常心を言い聞かせる自分との戦いは、心身を極限まで消耗させるのだそうです。

下部ツアーのファイナルシリーズも、あるいは似たようなものかもしれません。そうした雰囲気の中で行われるシビアな戦いだとしたら、石川の初戦、獲得賞金ゼロのハンデを背負った残り3戦勝負は、かなり厳しいものになるのではないかと思います。

すべては終わってみなくては分かりませんが、もし石川が、ここで来季のシード権を逃したらどうするのか、ということも大きなテーマとしてのししかかってくることでしょう。

が、ひとついえることは、何がどうあれ、下部ツアーでのサバイバル戦など、日本人選手がめったに味わえないことを、石川はまぎれもなく経験している! ということです。

この事実は、ドライバーの曲がりがどうの、とか、パットの調子がどうの、などの悩み、つまり、ツアーに出ていて当たり前の上に成り立つ悩み以前に、ツアーへの出場権を得るためになりふり構わずガムシャラになる、という“戦いの原点”を石川に強いています。

試練を真摯に受け入れ、もう一度、それこそゼロからやり直そう、とガムシャラに挑む姿勢こそが、あるいは何かを生んでくれるかもしれない、と思っていますが、果たして・・・。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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