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高校野球の面白さ

真夏の甲子園を舞台とした高校野球が連日、熱戦を展開させています。

昨8月11日の第5日は、東海大相模(神奈川)が第3試合で登場。藤沢市在住の私としては見逃すわけには行かず、テレビの前にかじりついてしまいました。

同校はすでに“古豪”に位置づけられる私学の雄ですが、今春のセンバツではまさかの初戦敗退、夏も実に33年ぶり(通算8度目)の久々の出陣とあって、果たしてどうかな? という気持ちで見ていました。

サイドスローにフォームを変えたエースの一二三慎太投手は、初陣の水城(茨城)にいきなり先制点を許すなど被安打6、失点3と途中、やや成り行きが心配された出来と思えました。が、東海大相模らしい15安打10得点の豪打の中には、一二三投手の本塁打を含む4安打3打点という打の活躍もあり、昔、しばしば見られた「エースで4番」(一二三投手は5番打者でしたが・・・)の構図が今でも、東海大相模ほどのチームにも、まだあるのだなァ、と微笑ましくなってしまいました。

高校野球、特に夏の大会に惹(ひ)かれるのはやはり、炎天下での汗みどろの激闘とか郷里の期待を背負った一生懸命さとかがあると思いますが、見ていて最も感じることは、負ければ終わり、の必死さが観客の心に響くことではないでしょうか。

プロ野球などの年間を通して何勝何敗を争う長期戦には、中には“捨てゲーム”などというものもあり、この1戦に懸けるという必死さでは、短期戦の高校野球にかなわず、従ってプロ野球では結果がすべであるのに対し高校野球では勝ち負けは二の次、過程の必死さに観客は涙し、拍手を送るところがあると思います。

必死さが生む筋書きのないドラマ

その極致だったのが1979年(昭和54年)の夏の大会、いまなお伝説の名勝負として高校野球史に残る、3回戦で激突した箕島(和歌山)vs星稜(石川)の死闘でした。

この大会、私はスポニチの取材記者グループの一員として甲子園にいましたが、第4試合に登場した両校が1-1で延長戦に入るまでは、ごく普通の取材態勢でした。ところが、延長戦に入って以降、彼ら高校生の必死さが生み出す、まさに筋書きのないドラマには興奮し鳥肌が立ち、もはや冷静にスコアブックにスコアなどを書き込んではいられない異様な状態となりました。

延長12回、星陵が1点を奪った後の裏、2死から箕島が本塁打で追いつく。延長16回、星陵が1点を取った後の裏、箕島は2死から一邪飛を打ち上げ、誰もがこれで終わったと思ったら、ボールを追った一塁手が人工芝の境目に足を取られて転倒する、そして次打者の本塁打でまた振り出しへ・・・。

最後は引き分け再試合となる寸前の延長18回、箕島が劇的なサヨナラ勝ち(4-3)を収めるのですが、3時間50分の“奇跡の野球”にネット裏の記者席に陣取った各社の担当記者たちは、このドラマをどう整理したらいいか、さすがにしばらくは動けず、時間を要していました。

「夏の甲子園には魔物が棲む」としばしば言われます。この魔物はきっと、高校生たちの負ければ後がない必死の戦いに刺激され、目覚めさせられてしまうのでしょう。

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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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