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ゆとりのない2文字「活動」

「言葉の省略化」は、今の時代、若者層の特権のようなもので、仲間内の会話では、もう少々、古い例ですが「うざい」だの「きもい」だの、あるいは「KY」だの、がスピーディーに“音”として鳴り響いています。

そうした簡略化は、最初に携帯電話のメール原稿から始まった、と言われます。確かに頻繁(ひんぱん)に打ち続けるメールの原稿では「うざったい」とか「気持ち悪い」とか、長めの言葉(長くもありませんが・・・)は、まさにうっとうしくもあり、面倒くさくもあり、短めのスペースで、ということもあり、縮めてしまうのでしょう。

過日、友人との雑談中に最近、しばしば耳にする「活」についての話題となりました。そうです。「就活」や「婚活」「終活」などという言葉です。

友人が言いました。

「就活はもちろん、就職活動なんだけど、オレたちのころ(相当古い時代ですヨ~念のため)は、就活などと縮めて言っていたっけ」

まあ、そうした活動にそれほど、積極的ではなかったこの友人から、こんな話題が出てくること自体、似合わないのですが、う~ん、そう言われれば確かにあの当時、私たちの周辺に「就職活動」という4文字はあっても、それを短縮した「就活」という2文字は、なかったのでは? と思います。

であれば当然、ではいつごろから? ということになりますが、もう一人の友人が言いました。

「一般論としてだけどね。言葉の短縮化は、概してせっぱ詰まったときにしばしば、起きるものなんだよな。つまり、就職活動という言葉が、4文字から2文字になったのは、バブルが弾けて世の中が不景気になり、一気に就職難となったときからだよ」

不景気が生む言葉の省略化

なるほど。そう言われれば、一説ではあります。そうした就職氷河期にぶち当たった学生たちは、自分たちの第一志望にこだわる余裕もなく、これがダメならあれ、あれがダメならそれ・・・と走り回り、4文字を言っている暇もなく、2文字になってしまうのは、分かるような気がします。

・・・そうすると他の「活」も、話が通じてきます。

例えば「婚活」-。この2文字には“焦り”が見え隠れしますね。

就職活動にしても、引っ張りだこの情勢のときは、上から目線の就職活動となるでしょうし、逆に就職難の情勢であれば、頭を下げ、地べたを這いずり回る、就活を余儀なくされることでしょう。

同様に周辺から持ち込まれるお見合い話を、年収がどうの、背丈がどうの、など言いながら選べているときは、結婚活動でしょうし、婚活として焦りが入り、合コンのハシゴなどもやむなし! のときは、年齢的にも“アラサー”だったりするときでしょう。

実際、適齢期(この言葉も“死語”になつりりありますが・・・)の男性にしても、この身動きが取れない社会にあっては、婚活など二の次、自分ひとり、生きるのに精一杯であったとしたら、婚活に走り回る女性たちは、婚活をしていることに満足感を覚え、結婚までには至らない、ヘンな構図が出来上がってしまいそうです。

そういえば「終活」という言葉も最近、本気で取り組まれているようです。

高齢者層が、生きているうちに、人生の幕を下ろしたときに起きるさまざまな事柄を、トラブルなく処理できるようにしておいたり、ノートに分かりやすく書き込んでおいたりする活動です。これこそ究極の2文字活動であるかもしれません。

まあ、こうした、ゆとりのない、どこかおかしい世相に接して思うことは、願わくば「2文字の活」などを背負ってあくせく、走り回ることのない世の中になってほしいもの、ですが・・・。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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