プロ第2戦の背景にあるものは?

ロンドン五輪のボクシング男子ミドル級金メダリスト・村田諒太(27=三迫)のプロ第2戦が決まり、このほど発表されました。

12月6日、東京・両国国技館で開催されるWBC世界フライ級王者・八重樫東(大橋)のV2戦(相手は同級1位エドガル・ソーサ=メキシコ)の舞台で行われ、今度はプロ初の外国人選手(デーブ・ピーターソン)が相手の8回戦です。

ピーターソンは、27歳の米国人選手ですが、スポニチ本紙の記事によると、タイトルや世界ランクなど、特にこれといった肩書きはなく、13勝(8KO)1敗の戦績から読み取れるものは、KO率62%の強打者であることは間違いないだろう、としています。

いずれにしろ“世界の激戦区”ミドル級で好成績を残しているホープであることは確か。村田のマッチメークなどで協力態勢にある帝拳ジムの浜田剛史代表は「(ピーターソンは)これからの選手だと聞いている。村田はここに割って入っていかないといけない」(スポニチ本紙から)と話しています。

米国の世界的プロモーターであるボブ・アラム氏が主宰する「トップランク」社と契約している村田は、国内3試合を経た後、同社のアジア戦略に向けた要員として重要な役割を担う方向に進むことになるだろうし、まさに浜田氏の言葉通り「ここに割って入っていかないといけない」大事な試合になることが予想されます。

・・・が、つくづく思うことは、村田のような立場にある選手の「相手選びの難しさ」です。

大きな注目を集めて今年8月25日(東京・有明コロシアム)に開催されたプロ・デビュー戦の相手は、東洋太平洋ミドル級王者の柴田明雄(ワタナベ)でした。

つくづく思うマッチメークの難しさ 

最初、帝拳ジム・本田明彦会長の元に提出された「トップランク」社からの対戦候補者は、ほとんどがまだ、経験の浅い、安易な相手ばかりだったそうですが、まあ、名刺代わりのプロ初戦であれば、それが普通ではあるのですが、それではダメ! と、帝拳側のオファーを承諾した柴田に決まり、どちらもリスクを背負う、緊張感漂う対戦に周囲が盛り上がったことは周知のことです。

この試合、村田が2回TKO勝ちの圧勝となり、さすが五輪金! と最大級の評価を得ましたが、一方、東洋王者の実力はこんなものか、と非難を浴びた柴田陣営は、後日談ですが、同ジムのWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(ワタナベ)が、申し訳なかった、と関係者に頭を下げて回った、という話も聞こえてきました。

柴田に対しては、村田が高いガードで顔を固めてプレッシャーをかける、アマ時代と同じスタイルで臨んだことも、昔はハッキリとあったアマとプロの差は今、どうなんだ! という議論に拍車をかけることになり、それがそのまま、東洋王者に跳ね返ってきてしまってもいました。

“分かりやすさ”を言うなら、日本人選手をおいてほかはないでしょう。が、村田vs柴田の明暗により、柴田の今後が難しくなるような状況が出てくると、やはり“無難さ”で外国人選手となるのでしょうか。

村田のプロ第2戦に向けて「見たい相手」としては、あの“ノブ石田”日本ミドル級2位にランクされる石田順裕(グリーンツダ)の名なども挙げられていました。

海外の最前線で戦ってきた石田は、五輪金の村田とも戦いたい意向があったでしょうが、やはり、実現した際に背負うリスクは大きく、今回のように結構、強いのでしょうが、あまり馴染みがない、無名外国人選手ピーターソンなどの名前を聞くと、こちらもホッとしてしまうのは、正直な気持ちです。

村田諒太という、並みではない規格外の選手には、プロモートする側にも慎重で地道な対応、例えば、いち早く世界ランク入りするために安易な相手と戦わせる、などの常套手段ではない、一戦々々、目的意識を持って課題をクリアさせていく育成法が必要となるのかもしれません。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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