V5戦を迎える“ゴッドレフト”

楽しみな試合が近づきました。プロボクシングWBC世界バンタム級王者・山中慎介(31=帝拳)のV5戦です。

山中は11月10日(東京・両国国技館)に同級8位のアルベルト・ゲバラ(メキシコ)を挑戦者に迎え、5度目の防衛戦を行います。(試合の模様はWOWOWが、同日午後3時50分から生中継)

山中の試合が楽しみなのは、言うまでもなく破壊力満点の「左の威力」を満喫したいからです。11年11月の王座獲得後、V1戦は判定勝負となりましたが、V2戦から3戦連続、いずれも左一撃でKO勝利を飾っており、次も・・・の期待が大きくふくらむ一戦となっています。

山中の相手となる今回の“刺客”ゲバラが、過去のチャレンジャー4選手とちょっと違うのは「右構え」の選手ということです。別に山中が好んで選んでいたわけではないでしょうが、これまでの4選手がすべて、山中と同じサウスポーだったというのも珍しいケースです。久々にオーソドックスの右構えを相手とする試合は、王座を獲得したクリスチャン・エスキベル(メキシコ)戦以来、2年ぶりのこととなりました。

これに対して山中陣営は、むしろ右構えのほうが左を当てやすい、と言い切ります。つまり、左対左だと、相手の右がこちらの左を邪魔して直線的なストレートを出しにくい状況を強いられる、のだそうです。

山中を指導する元世界王者の浜田剛史氏(帝拳プロモーション代表)は、だから「相手が右構えだと、右ガードを気にせず、左をまっすぐに出しやすくなりますね」と話しました。

ウ~ン、なるほど・・・であれば「神の左」は依然、健在が期待され、この試合もまた、中盤ごろに山中の左を叩き込まれて吹っ飛ばされるゲバラの姿が浮かんできてしまいます。

防衛戦で初となる右構えが相手

とは言え、多くのチャレンジャーが警戒し、研究し尽くしているだろう左を、山中が決めるには「右がカギを握る」(浜田氏)ことになります。

左を生かすための右-浜田氏がしばしば口にすることですが、これは元WBC世界スーパーバンタム級王者・西岡利晃(帝拳=引退)にも言えていたこと。浜田氏は「西岡の左が生かされていたのは“多彩な右”の使い方のためです」と言います。

その意味でも、今回の山中の相手は、ゲバラの左と山中の右が“探り合い”でぶつかる形となり、山中にしてみれば、様々な意味での右の使い方が試されることになりそうです。

そして・・・それがうまくいったときに“ゴッドレフト”が炸裂することになります。

山中は前回のV4戦(今年8月=東京・大田区総合体育館)で、相手のホセ・ニエベス(プエルトリコ)に試合をさせず、左ストレート一閃! 1回2分40秒の速さでKO勝ちしています。

今回の興行は、ホルヘ・リナレス(28=帝拳)のWBA世界ライト級王座挑戦と合わせて「ダブル世界戦」とされていましたが、リナレスの相手リチャード・アブリル(キューバ)が右足首負傷のために来日できず、急きょ、リナレスの試合はノンタイトル戦に変更されました。

このため、試合の核は、山中一人が背負うことになります。

そうした中、前回同様の早い決着で“さすが!”とファンを唸らせるのも“山中らしさ”でしょうが、一方、じっくりと多彩なテクニックを堪能させてもらいたいものだなァ、というのもまた、ファンの偽らざる心理かもしれませんね。

加えてこの日は、WOWOWの「エキサイトマッチ・スペシャル」(午前11時~)でノニト・ドネア(フィリピン)の再起戦(対ビック・ダルチニアン戦)が生中継されます。

ダルチニアンは、山中がV1戦で判定勝ちした選手ですが、ボクシング・ファンにとっては、朝から晩まで、ボクシング漬けの日となりそうですね。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

最新記事
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

アクセスランキング
ランクアップにご協力下さい
↓↓↓↓クリック↓↓↓↓
QRコード
QR