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今は経験を積むことが大事!

ロンドン五輪男子ボクシングのミドル級金メダリスト・村田諒太(27=三迫)のプロ第2戦は、どうだったでしょうか?

12月6日午後、試合が行われた東京・両国国技館に出向きました。

JR総武線「両国」駅には早めに着き、駅前の喫茶店で記者仲間と時間をつぶしていると、村田の試合を受け持つフジテレビの担当プロデューサーが入ってきたのでさっそく、村田がプロデビュー戦(今年8月25日)後に行った、約1カ月に渡ったラスベガス(米ネバダ州)合宿の模様を聞いてみました。

-合宿ではどんなことを?

担当プロデューサー「基本的な技術の確認とスタミナ強化、それと日本には少ないが米国には豊富なミドル級選手とのスパーリングを重点的に行っていましたね。ラスベガス近郊の渓谷を走って登る“高地トレ”もスタミナ強化策として印象的でした」

会場に入り、試合前、今度は村田をサポートする帝拳プロモーション代表の浜田剛史氏(元世界王者)をつかまえて聞いてみました。

-プロ第2戦のテーマをどこに置いたのですか?

浜田氏「“対応力”ですね。デビュー戦では2回TKO勝利でしたが、それでいいということはありません。今回は、打ちつ打たれつの打撃戦で早い回のKOを狙うより、攻防のバランスを確認しながら、8回(注=村田の試合は73キロ契約8回戦)をフルに戦い、最後に倒せたなら上出来、と考えています」

-攻防のバランスですか。

浜田氏「つまり、打つ、よける、などが一方に偏(かたよ)らず、両方をバランスよく出来るか、ということです。世界にはさまざまなタイプの選手がいますからね」

-デビュー戦の快勝で精神面の変化はありますか?

浜田氏「慢心とか、そういうものは感じないですね。記者サンたちへの対応にしても、公式会見の後の“囲み”取材など、嫌がらずに受けていますし・・・。叩き上げのプロにこういうタイプは少なく、やはり、五輪金メダリスト、という感じを受けますよね」

前半苦戦、後半攻勢の切り替えが光った

・・・ということでプロ第2戦の今回、具体的な情報があまりない、という未知の米国選手、デーブ・ピーターソン(27)相手に村田がどんな「対応力」を見せるかに注目して試合を見守りました。

ピーターソンはグイグイと前進、圧力をかけて荒々しくパンチを振り回してきました。村田はこれに応じて乱打戦に入るのか? いやいや、戦前の浜田氏の思惑によれば、ここは距離を取り、左ジャブで相手の前進を阻止しながら機をうかがうボクシングが出来るか? が、この試合のテーマに沿ったものだったでしょう。

が、村田は打ち合ってしまいます。ジャブがまったく出ず、ガードを固めて前進、殴り合いの接近戦を展開させています。その結果、4回には左右フックを浴びて足が止まってしまうピンチにも見舞われました。

会場を埋めたファンも、この展開にはイライラの様子です。私が座ったリングサイド記者席の後ろからは「オイ、ムラタ! オレに言わせるなよ! ジャブだよジャブ! 分かっているだろ!」と、思わず笑ってしまうような野次が飛んでいました。

が、この野次が聞こえたわけではないでしょうが、村田は5回に入り、組み立てを修正します。やっと左ジャブが飛び出し、これだけで動きが鈍ったピーターソンに正面から突き刺すワンツーが炸裂。6、7回のボディー攻撃も功を奏して最終8回、猛攻を繰り広げてレフェリーストップのTKO勝利を飾りました。

前半苦戦、後半攻勢、の展開。村田は試合後のリング上で「不細工な試合をして申し訳ない」とファンに謝罪、頭を下げました。

当初の狙い通りにはいかなかった試合を振り返って浜田氏が言いました。

〈きいたはずの右も、相手の柔軟な体に吸い込まれてきかなかったり、思い通りにはいかなかった中で、苦戦の状況から組み立て直して攻勢に転じることが出来たことは大きい。これは早い回でKOした試合より、何倍か貴重な経験になったと思います〉

次回のプロ第3戦(来年2月ころ)は、早くも海外進出、中国・マカオでの試合が予定されています。世界的なプロモーター、ボブ・アラム氏の「トップランク」社が、先にマカオで再起戦を行ったマニー・パッキャオ(フィリピン)に続く「アジア戦略」に村田も一役買うことになります。

安易な相手に簡単に勝つことより、苦戦の中で得た経験から村田は、どうボクシングの幅を広げることでしょうか。来るべき新年の飛躍! 次が楽しみです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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