「今年の漢字」に思うこと

清水寺(京都市東山区)の森清範貫主によって揮毫(きごう=毛筆で字などを書くこと)されたのは「輪」でした。

12月12日に発表された年末恒例の、今年の世相を漢字一字で表す「今年の漢字」(主催=日本漢字能力検定協会)です。

これは「日本漢字能力検定協会」が一般から公募を行い、最も応募数の多かった漢字一字を、その年の世相として発表するものですが、1995年(平7)に第1回が行われ、今年で第19回を迎えました。

同様のイベントとして「ユーキャン新語・流行語大賞」があり、今年は「じぇじぇじぇ」「今でしょ!」「倍返し」「お・も・て・な・し」の4語が、まとめて年間大賞に選ばれるなど大にぎわいとなりました。

その分、こちらの「今年の漢字」は、ちょっと地味になりましたが、応募総数17万290票中、トップの9518票を獲得(主催者発表)した「輪」は、2011年に選ばれた「絆」を進めたものでしょうし、20年東京五輪の開催決定など、11年3・11の東日本大震災のダメージから、光明に向かう輪の力、が、今年の象徴としてイメージされたようです。

「・・・流行語大賞」のほうは、勝手に自分で決めたりすることが出来ませんが、この「今年の漢字」は、それぞれが世相を分析(独断と偏見もあり! です)して、それぞれの漢字を胸中に持つことが出来る、という意味で面白いものがあります。

ちなみに「輪」に続く第2位は「楽」-プロ野球・東北楽天の初の日本一を称えたもの-また、第3位は「倍」-「半沢直樹」の「倍返し」や安倍晋三首相の「倍」を意識したもの-でした。安倍首相と言えば、新聞報道によると、自らが選んだ漢字を「夢」としていました。

「謝」も欠かせない今年の象徴だろう!

行きつけの呑み処(どころ)では、この話題で結構、にぎわいました。

顔なじみが言いました。

〈年末のこのテの行事は、一年の総決算であると同時に来るべき新年につながるものでなくてはならないから、希望のあるものとしては「輪」もいいと思うよな。でも、オレは、今年欠かせなかった出来事としてこの字を選びたいネ〉

と言って挙げたのが「謝」でした。

確かに「偽装」や「体罰」さらには増え続ける「いじめ」の問題などで当事者や関係者による「謝罪」が相次いだ年でした。「土下座」などという言葉も、あらためて出てきて、ネガティブですが「謝」は、今年の世相を反映していたと思います。

プロ野球の東北楽天の快進撃は、東北に希望と勇気を与えた、という意味では、単なるプロ野球界の出来事を飛び越えて“社会現象化”していました。その中心に田中将大投手の超人的な“熱血”があり、さらに“内助の功”として里田まい夫人がいました。

テレビのバラエティ番組では、オトボケのキャラをウリにしていた彼女が、今度はマー君を支える賢夫人として力量を発揮します。ネットに掲載した料理のレシピなどは大人気となっている、とも聞きました。

・・・で、私は「今年の漢字」を「功」にしたいと思います。

〈功=成し遂げた仕事。その結果。手柄〉

「功」という字は「広辞苑」にこう記述されています。

今年を振り返れば、さまざまな分野で「綻(ほころ)び」が目につくようになってきており、顔なじみが挙げた「謝」も、第8位にランクされた「偽」も、それを象徴するものでしょう。

それらをもう一度、つくり直す「功」は、今年だけにとどまらず、来年もまた、確実に必要とされるものだろう、と思って挙げましたが、さて・・・。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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