初夢が現実となる日は?

年が明けて三が日、旧年から新年へ・・・を考えながら、ノンビリと過ごさせてもらいました。

といっても、ニッポンのお正月は、新春の箱根路を彩る恒例の「東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)」(1月2~3日)を皮切りにサッカーやラグビーの全日本選手権、大学選手権、高校選手権・・・などスポーツ花盛り! です。

中継するテレビに釘付けになった箱根駅伝では、往路優勝、復路も首位を走る東洋大に9区、駒大のエース・窪田忍(4年)がどれだけ迫り、逆転はあるか、と目が離せませんでしたが、ここは波乱なく、東洋大の2年ぶり4度目の総合優勝となりました。

こうした新年のスポーツを見渡しながら、私の頭の中には、プロボクシングのWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(34=ワタナベ)が、昨年の大晦日に“新年へのメッセージ”として伝えた、気迫に満ちた感動的勝利、が尾を引いていました。

昨年の大晦日、内山がV8戦に、WBC世界スーパーフェザー級王者・三浦隆志(29=帝拳)がV2戦に、それぞれ臨んだダブル世界戦は、東京・大田区総合体育館を舞台に行われました。

この試合に勝てば2人は、今年の夏(試合を行った時点では来年の夏)にも、両団体の王座統一戦に向かうことが確実視される注目の防衛戦でした。

セミファイナルに登場した三浦は、パンチ力がある大振りのダンテ・ハルドン(メキシコ)相手に破壊力のある“ボンバーレフト”をボディーに集めて圧倒します。

4回終了時の公開採点では、3人のジャッジが三浦にフルマーク(3者とも40-36)の攻勢を繰り広げ、5回にダウンを奪うと9回には左右フックの連打でレフェリーストップのTKO勝利を飾りました。

内山の試合については試合前、リングサイド記者席の、私の隣に座った顔なじみの専門誌記者が、いいマッチメークだね、簡単には終わらないと思うよ、とささやきました。

内山に挑む若い(25歳)金子大樹(横浜光)は、日本王座を4度防衛していますが、王座を奪った試合を含めてタイトル戦、5戦連続KO勝利を挙げており、そのあたりが“簡単には終わらない”説の根拠だったのでしょう。

内山vs三浦の王座統一戦の行方は?

さすが、専門誌記者の見方は的確です。試合は内山優勢で進みますが、会場を埋めた4300人観衆を熱狂させたのは10回、金子の右ロングフックをまともにくらった内山が腰から落ちるダウンを喫したときでした。

残り時間が少なく、それに救われた形となりましたが、内山が凄かったのは、その後、11回の立て直しでした。

金子は当然、嵩(かさ)にかかって前進、攻め立ててきます。大歓声! 私も久々に声を上げてしまいましたが、場内は興奮の坩堝(るつぼ)となりました。が、そんな中、あくまで冷静な内山は、狙いすました左のカウンターで金子の足を止め、グラつかせ、そして逃げ切りへと攻防を移行させて行きました。

世界戦9戦目にして初めての判定勝負に内山は複雑な顔を見せましたが、それでも採点は、ジャッジ3人とも117-110と7点差をつける大差の内容、何よりも10回から11回の、ピンチ→立て直し→一転攻勢、は内山の豊富なキャリアを感じさせ、若い金子にはとても太刀打ちできないものでした。

2人の王者の防衛戦勝利に共通してあったものは「冷静さ」と「対応力」ではなかったかと思います。

その点をスポニチ本紙の世界戦評論でおなじみの元世界王者・浜田剛史氏に聞いてみました。

-2人の試合ぶりをどう思いましたか?

浜田氏「三浦は、早い回で倒しても遅い回で倒しても、KO勝利には変わらない、ということをよく知って、あわてずに冷静な試合をしていましたね。パンチのある相手に付き合って墓穴を掘っては元も子もないわけですからね。内山のすべては11回の対応力でしょう。ピンチから転じて、あの組み立てはさすがでした」

-さて2人の対戦は?

浜田氏「ファンが見たいと後押しするなら、来年(試合時の言葉)の第一弾ということもあり得るのでは、と考えています」

-勝負のポイントは?

浜田氏「“距離の取り合い”でしょうね。2人は一度、対戦していて、そのとき右拳を痛めた内山は、左手だけの試合をして勝っており、自分の距離が有利なことをつかんでいると思います。一方の三浦はそのとき、ダウンを奪っており、自分の距離に入って当てれば倒れることを知っています。お互いに自分の距離でどれだけ有利な状態をつくれるか、ではないでしょうか」

浜田氏は、こうも言いました。

〈再戦は考え方が勝った方が勝つ〉とこの世界では言われています、と-。

面白いですね。お互いの指名試合との兼ね合いもあるでしょうが、対決の日がいつ来るか、楽しみになりました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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