人々は“本物度”に触れて感動する!

顔をクシャクシャにしたあの喜び方は、まだ記憶に鮮明です。

昨年のフィギュアスケート「全日本選手権」(12月23日最終日=さいたまスーパーアリーナ)で初優勝を飾った鈴木明子(28=邦和スポーツランド)です。

日本のエース・浅田真央(23=中京大)を抑え、ショートプログラム(SP)2位からの逆転制覇、鈴木陣営が完璧! という“最高の内容”でソチ(ロシア)冬季五輪切符を手にしました。

ちなみに「完璧の内容」は、SPで70・19点、フリーで144・99点の合計215・19点でした。不本意ながら3位で五輪切符をつかんだ浅田の得点は、SPで73・01点(1位)、フリーで126・49点の合計199・50点でした。

この大会は、2位に入った村上佳菜子(19=中京大)や、近い将来の日本女子フィギュア界を背負う逸材がひしめき、相当なレベルの高さが感じられたものでした。

・・・が、この熱い“女の戦い”がひとまず終わり、年が変わって新年早々にもたらされた韓国ソウル発のニュースには、相当ド肝を抜かれました。

フィギュアスケートの「韓国選手権」(1月5日最終日=ソウル近郊・高陽)で優勝した韓国のキム・ヨナ(金妍兒=23)=韓国=です。

2010年のバンクーバー冬季五輪に続き、ソチ五輪で連覇を狙うキムは、SPで自身が持つ世界歴代最高点を上回る80・60点を叩き出し、フリーでも147・26点、合計227・86点(自身が持つ世界歴代最高点には0・70点届かず)を出しました。

最高の演技をした鈴木のはるか上を行く12・68点差、納得できない演技に終わった浅田とは28・36点差-。単純に数字だけを見れば、この差を持ってソチ五輪(フイギュアスケートは2月6日開幕)乗り込む日本勢は、打倒・キム! に向けて、どういう覚悟で臨むことでしょうか。

日本のスポーツ界に今年求めたいもの

さて・・・このソチ五輪では、新たに採用された種目で日本の「小さな巨人」に期待が懸かります。そうです。言うまでもなく、ノルディックスキー・ジャンプ女子で圧倒的な強さを誇示する高梨沙羅(17=クラレ)=身長1メートル51、体重41キロ=です。

世界選手権で活躍し、計8勝を挙げた昨季のW杯では、史上最年少の個人総合優勝に輝き、いまや押しも押されもしない、世界の第一人者です。

ジャンプ陣はかつて、男子が“日の丸飛行隊”の輝かしい実績をつくり上げていますが、女子はここから、高梨が新たな伝説をつくり上げていくことでしょう。

2014年のスポーツ界は、今冬の五輪を皮切りに6月には、サッカーのW杯ブラジル大会が始まります。前回2010年南ア大会の「16強進出」から今回は、果たして先に進めるのか、あるいは後退の結果を招いてしまうのか、日本のサッカーの“ホンモノ度”が問われる大会となりそうです。

そして・・・プロゴルフ界では、今季から米国ツアーに本格参戦する松山英樹(21=東北福祉大4年)が、1月9日開幕のUSPGAツアー「ソニー・オープン」(米ハワイ州ホノルル=ワイアラエCC)から同ツアーに復帰します。

“ホンモノ度”を言うなら、松山や本格参戦2年目を迎えた石川遼(22=カシオ)に懸けられる期待はもはや、単なる“腕試し”の領域ではなく、マスターズなどを初めとする海外のメジャーで、あるいは優勝も夢物語ではないのではないか、という、これまでとは異なる種類の期待です。

プロボクシングの日本人世界チャンピオンたちの今年は、例えば昨年大晦日、死闘を展開させて観衆を沸かせたWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(34=ワタナベ)が、WBC世界同級王者・三浦隆志(29=帝拳)との、両団体王座統一戦に向かうことを望んだり、また、WBC世界バンタム級王者・山中慎介(31=帝拳)が“西岡魂”の継承を胸に海外防衛を目指したり、もはや単なる防衛戦を行った、というだけでなく、どんな相手と何をやったのか、という内容が問われる時代に移行しています。

・・・という意味では、野球であれ、ボクシング、フィギュアスケート、カーリングであれ、あるいはサッカーであれ、競技者は自分の分野を通して、持てる力の最高、最大限の表現を目指し、人々はそのホンモノ度に触れたとき、感動して心からの拍手を送ります。

人々はもう、社会を騒がせる「偽装問題」や「謝罪」オンパレードなどの愚行にはウンザリしており、ホンモノへの感動に飢えているのです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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