「負けても王者」問題に思うこと

何やらゴタゴタとスッキリしない状態が続いています。

プロボクシングのIBF世界スーパーフライ級王者・亀田大毅(25=亀田)が「負けても王座を保持」した問題に対する措置です。

JBC(日本ボクシングコミッション)は、昨年12月3日の騒動勃発後から、当事者への事情聴取、また資格審査委員会、倫理委員会からも意見を求め、何らかの処分を検討してきましたが、このほどやっと「混乱を招いた」として亀田ジムの吉井慎次会長、嶋聡マネジャーのライセンス更新を認めない方針を固めた、と伝えられました。

これが正式に発令されれば、事実上の資格剥奪となり、亀田ジムは活動停止、そのままでは亀田3兄弟も国内では試合ができなくなるという重い処分が科せられることになります。

騒動の発端は、昨年12月3日(大阪・ボディメーカーコロシアム)に行われたIBF世界スーパーフライ級王者・亀田大vsWBA世界同級王者リボリオ・ソリス(31=ベネズエラ)の王座統一戦にありました。

まず試合前の計量でソリスが減量を失敗、体重オーバーで保持するWBA王座を剥奪されました。

こうした出来事は、まあ、過去にも例があり、王者の減量失敗などは自己管理の怠慢! などと厳しく批判されても、別に珍しいことではありません。

それを受けて、ソリスの王座が剥奪された段階(試合前日の12月2日)のルール会議で、試合の形に関しては予定通り、両団体の王座統一戦とすること、また、結果に関しては、亀田大が①勝利=統一王者②引き分け=IBF王座の防衛、WBA王座は空位③敗北=IBFとWBAの両王座とも空位-と確認されました。これもまったく問題のない措置でした。

ボクサーとしての誇りを大事にしたい!

が、何やら雲行きが怪しくなったのは、IBFの試合に義務付けられている試合当日の計量を亀田大だけが行い、この段階で“前王者”となったソリスは免除されたことでした。

その結果、ソリスは59・3キロに増量。亀田大はスーパーフライ級のリミット52・16キロ、プラス増量制限(4・5キロ)内で56・6キロ。王座統一戦を行うには、不公平な部分が出てきました。

そして試合・・・亀田大は1-2の小差判定負けとなり、その結果を受けてIBFが、同団体のルールにある、こうした事態が起きた場合、王者は勝敗に関わらず王座を保持することもあり得る、という項目を“試合後”に持ち出したことにより大混乱となってしまいました。

JBCの「負ければ空位」の認識に対し、北村晴男弁護士を代理人とした亀田ジム側は「勝敗に関わらず王座を保持」の認識で真っ向対立状態を呈しています。

スポニチ本紙の報道によると、亀田ジム側はJBC側の処分に対して提訴を含む徹底抗戦の構えを示している、とのことでした。が、首を傾(かし)げてしまうのは、この問題で亀田陣営は一体、何をどうしようとしているのでしょうか。

単純明快な答えは、負けは負け、王座を下りて、来るべき王座決定戦に勝ち、また堂々と王者になります! というところにあり、そう宣言すればいいだけのことです。

たとえルール上に「勝敗に関わらず王座を保持出来る」などという項目があったとしても、全力で戦うボクサーの意地があるなら、そんなものを拒否、すがらないことです。

それでなくても亀田大には、07年10月、WBC世界フライ級王者(当時)内藤大助(宮田)に挑戦した試合で反則行為を行い、一年間のボクサーライセンス停止処分を受けた不祥事があるのですから・・・。

ここでIBFと亀田陣営が真っ先に考えなければならないことは、法的措置による自分たちの正当性の主張などではなく、多くのファンに与えてしまった不信感をどう拭い去るか、ということなのです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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