日本の「ダブルH」が世界を変える!

私が住む藤沢市(神奈川県)の片瀬海岸(江の島周辺の海岸)では、海沿いの道路(歩道)で若者たちが結構、スケボー(スケートボード)に興じていてにぎやかです。

平らなところをガラガラと音を立ててジグザグに走ったり、段差があればガチャガチャと乗り降りしたり、歩行者やウォーキング&ジョギングの人たちにとっては、ちょい目障りですが、当人たちは、お構いなしの様子、技術の向上? に夢中です。

また、同じ海岸沿いには市営の「鵠沼海浜公園スケートパーク」(藤沢市鵠沼海岸)があり、こちらは施設への入場料金が「小・中学生100円」という安さもあって日々、地元の少年・少女たちが元気いっぱいにインラインスケートに、スケボーに、腕を磨いています。

こうした光景を見るにつけ、思うことは、ああ、この少年・少女たちは、スケボーなどで磨いた技術をいつか、スノボー(スノーボード)に転じ、冬季五輪やW杯など世界の舞台に出て行く機会をつかむのかもしれないなァ、ということでした。

目下、熱戦を展開中のソチ冬季五輪ですが、日本が待ち望んだ初のメダル獲得が、スノーボード男子ハーフパイプの平野歩夢(15=バートン)と平岡卓(18=フッド)による銀と銅でした。

フリースタイル・モーグルの上村愛子が、ジャンプ・ノーマルヒルの“レジェンド”葛西紀明が、スピードスケート男子500メートルの長嶋圭一郎が、加藤条治が、同女子500メートルの小平奈緒が、あげくジャンプ女子の高梨沙羅までが・・・メダル、メダルと騒がれながら届かず、見る側にしてみても、悔しい思いをする中、スノボー勢がキターッ! と思わず、胸中複雑な拍手をしてしまいました。

なぜなら、スノボー勢で思い出すのは、やはり、前回2010年バンクーバー冬季五輪での“国母騒動”だからです。スノボー日本代表の出発時、成田空港に姿を見せた国母和宏(21=当時)は、ネクタイを緩め、ズボンをズリ下げた腰パンの上にシャツを出した、思い切りくだけたスタイルだったのです。

日本を救う異端の戦士たち

スポーツ新聞各紙が一斉にこれを写真つきで報じたものですから、五輪代表選手としての自覚がない! と大騒動に発展し、加えて国母は、現地到着後の会見でも、この件の質問に舌打ちし、悪態をつき、それが聞こえてしまったためにまたまた、ひんしゅくを買ってしまいました。

スノボー勢の態度の悪さには、それ以前に伏線がありました。

2006年トリノ冬季五輪での日本勢は不振が目立ち、メダル獲得はフィギュアスケート女子の荒川静香の金1個だけとなりました。

そんな中でスノボー勢は、W杯での活躍もありメダル獲得が期待されながら、ハーフパイプ男子の成田童夢、同女子の今井メロらは、W杯には欠場していた世界の強豪が戻ってきた五輪の舞台で歯が立たずに惨敗を喫し、戦う以前に競技者としての精神面の脆弱さが指摘されてしまいました。

面白いことですが、冬季五輪の種目を見渡してみると、アルペンや距離、ジャンプ、複合など競技性のある伝統的な種目がある一方、スノボーのハーフパイプやクロス、フリースタイルスキーのハーフパイプやスロープスタイルなど新興的な“遊び”の要素が色濃い種目に分かれます。

スノボーなどは、後者の代表的な“遊び”から発展したものであり、それは海岸の道路で若者たちが興じるスケボーの腕比べからスノボーへ、五輪へ、と次第に競技性を高めたとしても、根本的な部分では、自由が原則、ルールなどに厳しく縛られる類のものではなく、不真面目な発想、こそが持ち味、強さなのです。

・・・という認識もあり、彼らの競技者らしからぬ言動に対しては、これまで“苦笑い”混じりに流してきました。が、今回、日本の窮地を、これまでお叱りを受け続けてきたスケボー勢が救った! というのもまた、痛快と言えば痛快な出来事です。

平野と平岡、15歳と18歳-。快挙を達成してインタビューに応じる「ダブルH」の受け答えには、何やら真面目さが感じられ、これまでとはちょっと違う印象を受けます。

“神様”ショーン・ホワイト(米国)にも物怖じしない、こうした10代のパワーが、日本の、いや世界のハーフパイプ界を変えて行くのかもしれません。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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