改めて思う「五輪金」の偉大な肩書き

行きつけの「呑み処(どころ)」での出来事です。

カウンターの、私の隣に座っていた顔見知りの呑み仲間が、ネエネエ! と聞いてきました。

「あのムラタだけどね、先行きはどうなのよ?」

ムラタ? ムラタってどこのムラタ?

何言ってんの。ムラタって言ったら、あのムラタしかいないじゃん!

ヘェ~。ロンドン五輪ボクシング男子のミドル級金メダリスト・村田諒太(28=三迫)は、こうした場所でも、普通に話題となるような知名度があるんだなァと正直、ビックリ! でもうれしくなりました。

国内プロボクシング界全体を見渡せば、公認する団体が増えたことで、いろいろ話していると、一般的には「以前に比べて分かりにくくなった」という声を多く聞きます。また、そのシワ寄せでしょうか。エ~ッと、ホラ、アレ、あの強いの誰だっけ・・・などと、WBC世界バンタム級王者・山中慎介(31=帝拳 )のような、優れたボクサーの名前もすぐに出てこないなど、イヤな影響を及ぼしているような気がします。

そうした中、五輪金メダリスト、という「肩書き」の偉大さをつくづく感じます。

日ごろ、ボクシングの「ボの字」も出てこない人の口から、簡単に「ムラタ」の名前が出てきて、その将来性は果たして、どうなのか? という興味が、少なくともその問いかけの中にはあったのですから・・・。

村田のプロ第4戦は5月22日、京都(島津アリーナ京都)で行われます。村田の出身地は奈良ですが、高校はボクシングの強豪校である南京都高(旧)に通っており、プロ転向後、初の凱旋試合となります。

アジア戦略の核としての役割

村田の過去3戦は、それぞれが違っていました。

プロ・デビュー戦となった13年8月の柴田明雄(ワタナベ)戦=2回TKO勝ち=は、何が何でも倒そうというガムシャラな勝利。同12月のデイブ・ピーターソン(米国)=8回TKO勝ち=は、離れて戦うという課題が出来なかった不本意な勝利。そして14年2月、マカオでのカルロス・ナシメント(ブラジル)戦=4回TKO勝ち=は、前回出来なかった離れて戦う課題が出来た納得出来る勝利、でした。

この第3戦の勝利、というより、ガムシャラさを抑えた内容が、村田にとっては、柴田戦のイメージを拭い去るものとして収穫だったようです。

こうして振り返ってみると、村田は確実に“世界で戦えるプロボクサー”としての階段を一歩一歩、上がっている感じがします。

それはまた、背後に控える陣営の戦略に沿ったものなのでしょう。

契約を交わす米大手興行会社「トップランク社」のボブ・アラム氏は、マカオを拠点とするアジア戦略の核として、五輪金メダリストの村田の存在に価値観を見い出し、今回の京都での第4戦の次は、夏か秋ごろ、シンガポールでの試合が予定されています。

まずはアジア圏、そしてラスベガスの舞台へ・・・順調な歩みを続けるなら村田は、世界的プロモーターが敷いた道を歩むことになります。

とはいえ、村田のこのクラス(第4戦は73・4キロ契約)には、WBA世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフスキン(カザフスタン)ら強豪がひしめき合います。

プロとしてまだまだ、様々な相手と戦い、経験を積むことが必要な村田ですが、第4戦の相手となるヘスス・ネリオ(24=メキシコ)は、世界ランカーとの対戦も経験しており、現段階の村田の相手としては強敵となります。

プロ4戦目にして初の10回戦というのも試練でしょう。

呑み仲間の、せっかくの問いかけでしたが、現時点では、まず第4戦の戦い方を見ること、その結果で次が見えてくるのではないかと思います。

そう、今は、一戦一戦! そして経験を積むことが第一なのでしょうね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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