公共マナーに思うこと

〈弁(わきま)える〉①ものの道理を十分に知る。②よく判断してふるまう。③ものの区別を知る。(広辞苑)

過日のことです。地元のスーパーに食料の買い出しに出掛けたときの出来事でした。

その日の店内は結構、混み合っていて、買い物かごを乗せたカートが、他の人のそれとぶつからないようにと、気をつけて進まなければならないような状態でした。

・・・と、何やら通路が渋滞しています。首を伸ばしてのぞいて見ると、大きめのカートに買い物かごを2個乗せて、いっぱいの買い物をしている若者が、通路のど真ん中に立ち止まり、迷惑お構いなしにスマホの操作中! が原因でした。

縦の通路の渋滞、そのため横の通路から出てきた買い物客も前に進めず、が、若者は平気な顔。たまらず年配の男性が怒りをぶつけ、若者は不承不承といった様子で隅に移動しましたが、こういう人の神経はいったい、どうなっているのだろうか、とつくづく情けなくなってしまいます。

新聞の投稿欄に目を通すと、高齢の男性が図書館内で大声で携帯電話で話し始め、注意されると開き直った、などという話が掲載されています。

例えば駅のエレベーターで急ぎたい人用の片側を塞ぐ人たち、あるいは切符の自動券売機前で話に夢中になり、いつまでもどかない人たち・・・昨今の街中には「公共マナー違反」が溢れかえり、イライラさせられる出来事が、どれだけ起きていることでしょうか。

日ごろ、行きつけの飲み処(どころ)で、ある夜、そんな出来事が話題になり、それぞれが“あるある”と次から次にそれぞれが直面した、こんなこと、あんなこと、が飛び出しました。

公共マナー違反とは思わない違反

ではなぜ、当たり前のようにそういうことが頻繁(ひんぱん)に起きるのだろうか、ということになり、現象の捉え方として「しているヤツは、それが〈公共マナー違反と思っていない〉のではないか」という凄い意見が出てきました。

確かに混み合っているスーパー内で、通路の渋滞をつくっている若者が、自分は今、急ぎの(・・・かどうかは分かりませんが)連絡をしているのだから、自分をよけてくれないほうが公共マナー違反ではないか、なぜオレがいけないんだ、などと考えていたら、その若者が取る行動は、若者に言わせれば「オレは間違っていない!」-だから、注意されると、注意された意味が分からずにキレる、ということが起きるのかもしれません。

これは怖いことですね。

私が住む神奈川県は、2010年(平22)4月、全国に先駆けて学校や飲食店など公共的施設での喫煙を規制する「受動喫煙防止条例」が施行されました。

この条例施行に携わった松沢成文・神奈川県前知事は、胸を張ってご自慢の様子でしたが、喫煙の問題は本来、公共マナーの問題であり、条例にある学校、病院など公共性の高い施設での規制などは、規制されているから、のレベルではなく、一人一人の“弁え”に関わってくる問題でしょう。

ですから私は、行政による規制がなくては、人々は、常識的に守らなくてはならないものを守れなくなっているのか、と、この条例施行に対して苦々しく思っていました。

同様に・・・では、電車など乗り物の中で足を大きく開いて2人分を占めたり、あるいは最近、批判の対象となっている乗り物の中での化粧、など公共マナー、弁えの問題を、している彼・彼女らに公共マナー違反の意識がないからといって、次々に条例による規制がなされていったら、いったい日本人は、どういう民族なのだ! ということになってしまうでしょう。

社会や世相の変化により、これまであった常識もまた、ある人によっては常識だが、ある人によっては常識ではない、などと変化している部分もあり、学校で先生が、あるいは家庭で親が、社会的ルールを教えることが難しなっていることも確かでしょう。

が、それを小さいときに教えなければ、注意されたときに“知らなかったから”という、多くの青少年が出来てしまうでしょう。

人々が「弁え」として備えていなければならない部分を、行政によって規制などされてしまわないように(それが一番怖いことです)そこはしっかり一人一人、弁えなればならないでしょうね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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