“樋口超え”を胸中に秘めながら・・・

“あの出来ごと”からもう、37年が経過しました。

スポーツの世界、記録や数字は、ときを経て塗り替えられるもの、と概して相場は決まっているものですが、こればかりは今、届く可能性のある選手は見当たらず、何やら孤高の快挙として“伝説化”してしまいそうな気配です。

そう、日本の樋口久子(68=現・JLPGA顧問)が、1977年に成し遂げた「全米女子プロゴルフ選手権」優勝の快挙です。

日本人プレーヤーの同選手権を含むUSLPGAツアーのメジャー競技制覇に関しては、これまで岡本綾子、小林浩美・・・あるいは藍&美香の両宮里らが、近づきながら手にすることはできず、現在に至っています。

ウッドがパーシモン・ヘッドの時代、パワーより磨かれた技術のほうが、より多く勝負に関わっていたゴルフは、岡本に言わせれば、人とのぶつかり合いでない分、日本人が世界で戦える数少ないスポーツの分野であり、彼女はその通り、1987年に外国人で初のUSLPGAツアーの賞金女王に輝きました。

が、4勝を挙げたこのシーズン、全米女子プロ選手権3位、全米女子オープンではプレーオフに進出しながら勝てず(2位)メジャー制覇にあと一息に迫りながら、ついに届かずとなってしまいました。

パワー戦を強いられる不利

昨季から優勝に見離されているものの、12年シーズンまでに9勝を挙げている宮里藍は、大目標をメジャー制覇に置いていますが、悲願への可能性は現状、残念ながら難しい状況にあると言わざるを得ないでしょう。

さて・・・その全米女子プロゴルフ選手権、USLPGAツアーの今季メジャー第4戦が8月14日、開幕しました。(第1日の熱戦の模様はWOWOWプライムで8月14日深夜1時半から放送されます)

舞台は、10年から4年間、使用していた米ニューヨーク州ピッツフォードのロカストヒルCCから、今年は同州同地区のモンローGCにコースを変えて開催されます。

出場する日本勢は、藍&美香の両宮里、有村智恵、上原彩子、野村敏京の5選手ですが、練習ラウンドを終えた彼女たちの口からは、一様に「距離が長い」という言葉が聞かれているようです。

それはそうでしょう。全長6000ヤード超え(6717ヤード=パー72)のコース・セッティング。400ヤード以上のパー4も多く、第2打にウッド、あるいはユーティリティの使用を強いられるケースも頻繁(ひんぱん)に出てきそうです。

女子の試合にこれだけの長いコースがセッティングされるのも、やはり、道具の改革-つまり、パーシモン・ヘッドからメタル・ヘッドへの移行、さらに大型ヘッドによる飛距離のアップがもたらしたものでしょう。

岡本の時代にあったパーシモンによる“技術戦”は、確実にクラブ革命によって“パワー戦”に移行しており、宮里藍が昨季から勝利がないことを含めて、日本人プレーヤーが苦戦を続ける原因が、そのあたりにあるような気がします。

・・・と考えると“樋口超え”は、ますます遠くなってしまうなァ、とも感じられてしまいます。

さて“大和撫子”たちは、プロゴルファー№1の座をかけた4日間の“パワー戦”をどうしのぎながら戦うことでしょうか。ボギーを叩かずにパーを拾う我慢の戦いを繰り広げつつ、チャンスに猛攻を仕掛けてもらいたいものですが・・・結果を待ちましょう。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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