「空調の風」に思うこと

ウ~ン、なるほどねェ、そういうこともアリか! などと感心していてはいけませんね。

・・・が、その気になれば、いくらでもできるだろうなァ、と思ってしまいます。

目下、熱戦を展開中の韓国・仁川アジア大会、問題視されたバドミントン競技の「風」です。

9月24日夜、連日、TBSテレビが「60周年特別企画」として中継している同大会(第6日)のバドミントン競技、前田美順&垣岩令佳組のダブルス戦(2回戦=対インド)を観(み)ていました。

屋内競技のバドミントンにも、面白いことに「向かい風」と「追い風」があるのは「空調による風」のためなのだそうで、選手がコート・チェンジした際、この試合の解説者が「さあ、今度は向かい風になるので強く打ち込む必要がありますよ」などの説明を聞くと、たかがバドミントン、されどバドミントン、そういうところにも気を遣う、私たちが知らない深さがあるものなのだなァ、と感じます。

ちなみに、あの羽根のついたシャトルの重さは、わずか5グラム程度なのだそうで、風の向きには極めて敏感、綿密な戦略が必要なのだそうです。

・・・で、その空調の風に疑惑が生じたのが、9月21日(第3日)に行われた男子団体の準々決勝戦、対韓国戦でした。

日本のエース・田児賢一(25=NTT東日本)が出場した第1試合、田児にはコート・チェンジしても常に不利な向かい風が吹き続け、格下の韓国選手に逆転負けするという、あり得ない出来事が起きてしまいました。

アウェーの洗礼を受け止める図太さも

この風に“操作”疑惑が生じましたが、地元・韓国紙が9月23日付で大会組織委の、空調操作に意図的なものはなかった、とする見解を掲載、同委が事情を説明し疑惑を否定したことにより、日本は抗議せず、静観に至っています。

今回の問題は、どうやら“シロ”のようですが、国際試合でのこうした出来事には、限りなくクロに近い“グレー”か、意図的な“クロ”が結構、あるものです。

すぐに思い出されるのが、ハンドボールやサッカーでの、あの国際的に有名な“中東の笛”でしょうし、特にホーム&アウェー制で戦うサッカーでは、露骨と思われるほどのアウェーの洗礼が待ち受けていたりします。

例えば2011年11月、W杯アジア3次予選で北朝鮮入りした日本代表が、平壌空港での入国審査に延々4時間を要したとか、あてがわれた練習用グラウンドが不整備状態だったとか、また、ロンドン五輪アジア最終予選に臨んだ日本代表女子の「なでしこジャパン」が、開幕直前の公式練習でスパイクの使用禁止! になったとか、などということがありました。

プロボクシングの世界戦で敵地に乗り込む際は、何でもアリ! を覚悟、もっと神経を遣います。

かつては、到着した空港から既に神経戦が始まり、乗ったタクシーが故意に道を間違える、遠回りする、ホテルでは、予約がなぜかキャンセルされている、あるいは部屋ではバスの湯が出ない、深夜の騒音で睡眠が妨害される・・・などということが普通にあったといいます。

もっとも今でも、例えば2013年11月、韓国(済州島)に乗り込んで世界戦を行ったWBA世界バンタム級王者(当時)亀田興毅(亀田=当時)が、試合前の計量で、挑戦者陣営が韓国製の秤(はかり)を使用することを強硬に主張、計量会場に両陣営の怒号が飛び交う出来事が起きています。

日本人の“武士道”的な国民性、潔癖症は、正々堂々のフェアプレー精神を重んじ、こうした出来事に人一倍、憤慨し嫌悪感を感じます。

が、それぞれが国の威信を懸けて戦う国際舞台にあって、開催国には、自国有利の身びいきがあり、そこに乗り込む他国には、アウェーの洗礼が待ち受けるのは、言い方は悪いかもしれませんが、当たり前なのかもしれません。

であれば、それらを含めてが敵地での戦いなのだ! と覚悟する、タフで図太い精神状態が、これからの選手には、求められるのかもしれませんね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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