改めて・・・日本語の難しさと奥深さ

〈世間ずれ〉=「世の中の考えから外れている」!?-。

ウ~ン。やはり、日本語は難しい! と受け取るべきなのでしょうか。

正しくは「世間にあって苦労し悪賢くなっていること」(広辞苑)であり、設問の正解は「世間を渡ってずる賢くなっている」となっています。「擦(ず)れる」を「ずれる(外れる)」と解釈するところなど、いかにも今ふうの受け取り方、深みのない見当違いを感じますね。

これは文化庁が行っている平成25年度「国語に関する世論調査」の結果(9月24日公開)です。

同年度の調査は今年3月、全国の16歳以上の男女を対象に①人とのコミュニケーションについて②読書について③敬語について④言葉遣いについて⑤慣用句などの言い方について-の5項目について行われ、面白い結果、というか、あれ? そうだったのか、などの見当違い、認識の違い、が明かされたりしています。

例えば③の敬語について、は分かっているようで実は分かっておらず、やはり、日本語の敬語の難しさをつくづく感じてしまいます。

私たちも、しばしば使う、相手から褒(ほ)められたときなど、控えめに否定する言葉に「とんでもありません(より丁寧に『とんでもございません』)」がありますが、これは「とんでもない」が一つの単語として独立しているために「ない」の部分を変えることは出来ず、従って「とんでもないことです」丁寧に言うなら「とんでもないことでございます」となるのだそうです。

さらに「二重敬語」としてしまう間違いは、知らずに使ってしまっています。

よくある「二重敬語」の間違い

「先生がおっしゃられたように・・・」あるいは「お客様がお見えになりました」-前者は「言う」の尊敬語「おっしゃる」に尊敬の助動詞「れる」がついてダブリとなり、正解は「先生がおっしゃったように・・・」。また後者は「来る」の尊敬語「見える」に丁寧語の「お」がついてダブリとなり、正解は「お客様が見えました」で何やら、スッキリした言い回しに変わってきます。

冒頭に記した「世間ずれ」は、⑤の慣用句などの言い方について、の設問ですが、このほかに「煮詰まる」「まんじりともせず」などの解釈が出題されています。

資料ではこのうち、正誤の幅がもっとも大きかったのは「まんじりともせず」だったそうです。

〈まんじり(ともせず)〉=多く打消しの語を伴う。ちょっと眠るさま。まどろむさま。=広辞苑。(ともせず)を伴って「少しも眠れず」となり、例えば、一夜を過ごす、などと使う。

設問の回答中、一番多く選択されていたのが「じっと動かないで」であり、これには、言葉遣いに詳しい高齢者も含まれていたそうです。

ちなみに私は、この言葉に「落ち着かずに・・・」など気が急(せ)いたサマ、のイメージを持っていましたが「眠らないで」との正解には至りませんでした。

もっとも今ふうであり、これからもどんどん広まっていきそうなのが「~る」や「~する」をつけた造語でしょうか。

電子レンジで過熱することを表す「チンする」あるいはフランス語のサボタージュを元にした「サボる」あるいは「愚痴る」・・・などは既に日常的に使われており、高い浸透度にありますが、目下“若者言葉”の域にある「告る」(告白する)「きょどる」(挙動不審な態度をとる)なども、いずれは“市民権”を獲得する短縮語となりそうです。

調査の結果は、年齢的には若年層に間違いが多かったとのことでした。

・・・と考えると、こうした造語の数々は、やはり、難しく奥が深い日本語への、若年層の抵抗のようなものも感じられ、変な方向に進んでいかなければいいのだが・・・との危惧もまた、抱いてしまいます。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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