やはり凄かった「トリプルG」のKO劇

キミは見たか!・・・などと書き出すと少々、冷静さを失っているのでは? と笑われそうですが、しかし、あの2回KO劇は、そう叫びたくなるほど衝撃的でした。

10月18日(日本時間同19日)に米カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで行われたプロボクシングのWタイトル戦。WBA&WBC世界ミドル級王座統一戦に臨んだWBA世界ミドル級スーパー王者ゲンナジー・ゴロフキン(32=カザフスタン)の12試合連続KO防衛です。(試合の模様はWOWOWが10月19日午前11時から生中継)

ロンドン五輪ボクシング男子(ミドル級)金メダリスト・村田諒太(28=帝拳)が、いずれは拳を交えなければならないだろう相手として、この「GGG」(グレート・ゲンナジー・ゴロフキン=ゴロフキンのニックネーム)の存在は、クローズアップされていますが、こうまで強さを見せつけられては、冷静でいられなくなってしまうのも仕方のないことでしょう。

もっとも、この試合、相手のWBC世界ミドル級暫定王者マルコ・アントニオ・ルビオ(32=メキシコ)がミソをつけました。

計量の段階で1・8ポンド(820グラム)のウエート・オーバー。ルビオは再計量には応じず、その時点でタイトルを剥奪されて試合に臨んでいます。

そのせいか、リング上で向き合った2人の体格差は、ルビオはどれだけ体重を増やしたのか? と思うほどのものがありました。ひと目見て、ひと回りは違うじゃないか、と感じられるほどの違い。もっとも下馬評は、ルビオの圧倒的不利が伝えられており、キャリア豊富なルビオが、なりふり構わずに取った作戦? と、うがった見方をされても仕方がないところがありました。

市民権“を得た西海岸での初試合

そして、ゴング-。

GGGの「柔」-ルビオの「剛」の戦いが始まりました。本当にGGGは、リング下にいるときと同じ表情を崩さず、平気な顔をしてこの大きな相手に向かっています。

試合を中継する「WOWOW」のゲストとして招かれた村田が唸ります。

〈まるで練習のときのままですね。この人はどこにいても、いつも“普段着”です〉

初回から前進、プレッシャーをかけ、左ジャブで感触をつかむと、ワンツーの連打で攻め込み、攻勢点をアピールします。

優位に立って迎えた2回、光ったのは、コンパクトなパンチを相手の固いガードのスキ間ねじ込むテクニックでした。左フック、ねじ込む右アッパー・・・そして左フック一撃! キャンバスに這いつくばったルビオは、必死に立ち上がろうとしましたが10カウントとなりました。GGGの顔には、わずかなかすり傷もない、2回1分19秒、KO勝ち-。

やはり「WOWOW」のゲストとして招かれた元WBC世界スーパーバンタム級王者の西岡利晃氏が言いました。

〈高いガードで固めた相手を2回で倒すのは凄い。あのガードの間に放つコンパクトなパンチは印象的でしたね〉

3回TKO勝利を飾った前回7月のV11戦(ダニエル・ゲール=オーストラリア)は、米ニーヨーク州のMSG(マジソン・スクエア・ガーデン)で行われており、GGGの西海岸進出は、今回の試合が初となりました。

試合会場となった「スタブハブ・センター」の1万席は完売の盛況だったようですが、それはもう一つのタイトル戦、WBA世界フェザー級スーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)vsWBA世界同級レギュラー王者ニコラス・ウォータース(ジャマイカ)の王座統一戦(ドネアの6回KO負け!)があったから、と言われていました。

が、言ってみればGGGの、ラスベガス進出をにらんだ今回の、西海岸への“名刺代わり”の圧勝劇は、GGGを知るコアなファン以外にも存在をアピールしたことになり、その意味でも“市民権”を得た一戦だった、と言えるでしょう。

GGGは、今後戦いたい相手として、ミゲール・コット(WBC世界ミドル級正規王者)やスーパーミドル級のフリオ・セサール・チャベス・ジュニアの名前を挙げていました。

彼らと並んで村田が、このスーパー王者を振り向かせるのは、果たしていつのことになるのでしょうか。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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