一過性では「ダメよ~ダメダメ」

「そういえば・・・“スギちゃん”の〈ワイルドだろぉ〉ってのがあったっけ」

「あの“スギちゃん”って最近(テレビで)見なくなったよな」

この時期の「飲み処(どころ)」での話題の一つに、恒例の「流行語大賞」に関する、あれやこれやが加わり、ああ、師走が始まったなァ、の思いを深くさせます。

毎年の世相を様々な角度から反映させた言葉を選ぶ「ユーキャン新語・流行語大賞」(現代用語の基礎知識選)の2014年表彰式が12月1日に行われ、候補50語の中から「ダメよ~ダメダメ」と「集団的自衛権」の2語が、今年の年間大賞に選ばれました。

政治ジャンルの「集団的自衛権」はともかく、芸能ジャンルの、それもお笑い芸人による「ダメよ~ダメダメ」については、行きつけの飲み処のカウンターに陣取る“昭和の”オヤジ連中にとっては、もう一つ、納得のいかない様子です。

カラオケ・タイムとなって、今のテンポの速い歌は敬遠して、どうしても過去の流行(はや)り歌を選んでしまう彼らの言い分は、流行歌は、その世相を反映しつつ、サッサと通り過ぎて行くけど、それでも、オレたちの心にノスタルジーを植えつけていくじゃないか、そういうものが感じられないとね、というところにあるようです。

冒頭に記した、お笑いタレント“スギちゃん”の「ワイルドだろぉ」は、2012年の年間大賞に輝いています。

年間大賞には「社会性」がほしい!

が、ジンクスとは、不思議なものであり、このイベントでのそれは、お笑いタレントが年間大賞を受賞すると、翌年から「低迷に陥ってしまう」というものです。

例えば▼1998年=「だっちゅーの」(パイレーツ)▼03年=「なんでだろ~」(テツandトモ)▼08年「グ~!」(エド・はるみ)・・・そして“スギちゃん”も・・・です。

「日本エレキテル連合」なるお笑いコンビが、子供たちをも巻き込んで流行らせた「ダメよ~ダメダメ」が、このジンクスを打破! また、新語・流行語を生んで、来年も健在であれば、それに越したことはありません。

しかし、口うるさいオヤジ連中が繰り返して言いたいことは、流行り歌同様に流行語も、目の前を足早に通り過ぎて行ってしまう存在だとしても、せめて〈足跡くらいは残していってもらいたいよな〉ということなのです。

その年に流行った言葉、世をにぎわせた言葉、そんな言葉群をピックアップして年間大賞を決めることは、さほど難しいことではないでしょう。

が、この「ユーキャン新語・流行語大賞」というイベントが、1984年(昭59)に始まり、形式を変えながら今年、第31回(通算)を迎えた歴史を考えるなら、やはり、世相の反映という〈社会性〉を大切にしてほしい、と思います。

1986年(昭61)にテレビCMで流された「亭主元気で留守がいい」は、同年の銅賞(当時のシステムによる)を獲得していますが、バブル景気が始まったという、当時の社会の変化を背景とした家族のあり方の変わり方を見事に反映したフレーズといえるでしょう。

同様に最近では、11年の年間大賞に輝いた、サッカーの女子日本代表「なでしこジャパン」は、同年夏のW杯優勝により、3・11東日本大震災で沈んだ日本に勇気と希望を与えた、時代を超えて永遠に残る年間大賞と言えるのではないかと思います。

“スギちゃん”の「ワイルドだろぉ」や“日本エレキテル連合”の「ダメよ~ダメダメ」の選考は、それはそれで今の時代の軽さを反映していると思いますが、そこに欠けているものは、後(のち)にまで光り輝くものがない、ということでしょうか。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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