“お客さん”であってほしくない!

旧年から新年へ-。年末の12月は、その年を終えてまた、次の年への新たな思いを馳せる月となります。

スポーツ各ジャンルで活躍する選手たちも、それぞれがシーズンを終え、つかの間の休養の後、次のシーズンに向けたさまざまな選択肢を考慮、その中から、よりよい可能性を見つけ出して備えに入っていきます。

12月7日まで5日間計90ラウンドで争われた米女子ゴルフツアーの最終予選会(QT=米フロリダ州デイトナビーチ)で、横峯さくら(29=エプソン)が通算11アンダーで11位に入り、来季の同ツアーの出場権を獲得しました。

この選手の周辺は、04年のプロテスト合格から11年目を迎えた今シーズン、さまざまな出来事が起きています。

一つは、JLPGAツアーの「大王製紙エリエール・レディース」(11月23日最終日=香川・エリエールGC)で優勝を飾り、生涯獲得賞金が10億円を突破したこと。これは、08年シーズンに不動裕理が成し遂げて以来、ツアー史上2人目の快挙! ということですから、国内ツアーでは、不動に続く、それこそ不動の第一人者としての証明でしょう。

もう一つは、私生活面で今年4月、メンタル・トレーナーの森川陽太郎氏(33)と結婚したこと。シーズンを終えた今月20日、挙式&お披露目が予定されており、夫婦二人三脚で転戦した今季のツアーに“精神面の安定”という大きなプラス材料をもたらしています。

そうしたことを背景にした横峯の“旧年から新年へ”の新たな思いは、ワンランク上への方向転換、つまり、米国に常駐する形での米ツアーへのチャレンジ、ということで固まったようです。

横峯を取材したスポニチ本紙の担当記者は、横峯はかねてから「30歳で引退」(1985年12月13日生まれ)を示唆しており、今回のチャレンジは、29歳の1年間限定で自身のゴルフ人生の集大成としての参戦、となりそうであることを伝えていました。

1年間限定の米国チャレンジ

それはその通りでしょう。国内でトッププロとしての地位を築き上げ、結婚もして幸せをつかんだ29歳が、いまさら米国に骨を埋める気持ちなどはないでしょうし、腕試し的なそうしたプランに別に異論を唱えるつもりもありません。

しかし・・・です。

来季の米ツアーには、横峯のほか、宮里藍、宮里美香、上原彩子、野村敏京、有村智恵、の計6人が常駐組として参戦しますが、日本勢は、このところ優勝から遠ざかっている宮里藍に代表されるようにもう一つ、元気がありません。

例えば米国で活躍する韓国勢を筆頭とするアジア勢。例えば国内で今季、賞金ランク1~4位までを占めた①アン・ソンジュ(韓国)②テレサ・ルー(台湾)③イ・ボミ(韓国)④申ジエ(韓国)-のアジア勢。母国でのツアーでは生活できない彼女たちが、他国のツアーに参戦するにあたっては、それなりの覚悟があることは当たり前のことであり、物見遊山的な気持ちでは、即淘汰! されるだろうことの厳しさを知っての活躍でしょう。

ここ数年の国内女子プロゴルフ界の繁栄を、選手たちはどう受け止めているのだろうか、ということを常々考えます。

このほど発表されたJLPGAの来季ツアー日程は、試合数は今季と同じ37試合ながら、賞金総額の計33億3300万円は史上最高額となりました。

国内ツアーの繁栄は、一方、選手たちの気持ちを緩ませ、また、ここから飛び出して米国に向かう選手たちに〈失敗したらまた日本で・・・〉という“帰れる場”を与えます。

“帰れる場”がない、ハングリーな他のアジア勢と日本勢の差は、当然、実績面でも差を生んでしまいますね。

横峯が自らのゴルフ人生の集大成として米国に向かうことはいいでしょう。

が、やる以上は、日本を背負うくらいの覚悟を持ってほしいと思います。腕試し的な気持ちで“お客さん”にはなってほしくない、ですね。

優勝の一つや二つ、いや三っつや四っつくらいはやってのけてほしい、ということです。

頑張りましょう!
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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