師走のある日に起きた出来事

何かと気忙(せわ)しい師走は、なぜか日ごろ、やらないことをやったりして、結果、思いもかけない災難? に巻き込まれたりします。

例えば私、過日の出来事-。

日ごろ、ほとんどバスなどには乗りません。だいたいバスで10分程度の距離なら、歩いてしまいますし、街中の日常的な用事なら、ママチャリで事足りてしまう日々です。

が、その日は、目の前にバスが来たこともあり、ついつい乗ってしまいました。これも、気忙しい師走が起こした行動だったかもしれません。

そのために・・・ああ、無情・・・。

車内は意外に混んでいてほぼ満席の状態。たった一つ空いていた席が、最後部の横一列の席の真ん中の一席だけでした。

皆さんは、この席に座ったことがありますか? 座ったことがある方は、何とこの席が不安定な状態にあることか、と思ったでしょうか。

だいたい、車内の左右に並ぶバスの席は、座ると前に前席の背もたれがあり、足元がちょっと狭いな、と感じることはあっても、それが案外、揺れとか速度の変化に対して安定感を保っていることを感じます。

最後部の横一列の席にしても、左右の席のほとんどは、前席の背もたれでガードされており、何もないのが真ん中の一席だけです。

こここに座ったとき、まず感じることは、膝から下がいきなり通路へとつながり、前方の運転席まで何もさえぎるものがないなァ ということです。つまり、断崖絶壁に立ったときのような不安定感とでもいいましょうか。

慣性力による「つんのめり」の悲劇!

ここに座った方々、決してノンビリと本など読んでいてはいけませんよ。なぜなら・・・突然、思いもよらず、こういうことが起こります。

ゆっくりと安全運転で走っていたバスでしたが、この時期、道路のあちこちで工事が行われており、走行、徐行、停止、の繰り返しで進んで行きました。

・・・そして突然、恐らく急ブレーキでも踏まれたのでしょう。

私の体は急に宙に浮いたかと思うと、まったく自分の意思に反して前方の通路をダダダッ! と駆け抜け、気がついたら運転席の後ろのポールにしがみついていました。

最後部から最前部への、恐らく〈慣性の法則〉による、無意識のダッシュ! です。

よく転ばなかったものだ、とこれは降車後の感想でしたが、運転席のポールにしがみついた私へ、運転手が告げた言葉は、何と〈走行中は席を立たないで下さい〉だったのです。それも、あの車内中に聞こえるマイクで・・・。

車内の乗客の目が、どれだけ私に注がれていたか、など分かりもしませんが、私はもはや、元の席に戻る気力も失せ、一刻も早く降りたい、とそこに立ち、目的のバス停に着く前に降りたことは、言うまでもありません。

それにしても・・・出来事を振り返ってみると、私の冷や汗は別にして、凄いものだな、と感じるのは、車に乗っていて急ブレーキを踏まれたときに起きる〈つんのめり〉の激しさです。

物理学的に解明すると、地面とそこに接するタイヤで起きた急停車は、慣性力による〈元に戻ろうとする力〉で、そこより高い位置に激しい〈前のめり〉の状況をつくる、と資料にはありました。

それにしても、不思議に思ったことは、ほぼ満席状態だった車内で、その座席だけ空いていたということは、日ごろ、バスに乗り慣れている方々は、その席が危険だ、ということを知っていたのでしょうか。

だとしたら・・・あるいは私は、乗客の皆さん方に“してやったり!”と、聞こえない拍手をされ、その日中、どこかで「今日はバスの中でこんなことがあってねェ」と、面白がられていたかもしれません。

ああ~悔しい!
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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