人気低迷を打破するために・・・

たまってしまった新聞の切り抜きなどの資料類を整理していたところ、古いゴルフ関係のスクラップからこんな記事を見つけました。

見出しはこうです。

〈不況知らず 10年連続アップ〉

1985年(昭60)10月15日付のこの記事は、日本プロゴルフ協会(JPGA)が発表した来年度(1986年度)のJPGAツアー日程についてのものです。

内容は、試合はJPGAツアー競技40試合(うち公式競技13試合)、同後援競技20試合(略)など計68試合となり、全試合の賞金総額は、今季(注=1985年度)より7495万円増の22億6555万円となった、とあり、新聞社の整理部も随分、頭をひねったことだと思いますが、この「¥2,265,550,000」の数字には「フーフのローゴ イイワヨ」などと思わず、吹き出してしまう“語呂合わせ”がつけられていました。

見出しの「10年連続アップ」は、もちろん賞金総額のアップですが、このころの国内男子ツアー界は、青木功、中嶋常幸のハイレベルな競り合いに、一時低迷していた尾崎将司が復活してAON時代を築き、そこに倉本昌弘ら若手の学士プロたちが台頭してくる、面白い展開があり、それが人気を生んで繁栄につながっていたと思います。

もっとも、時代背景としては、1985年といえば、円高不況を打開するための策が生んだ、言わずと知れた「バブル景気」開始のときです。

以後の日本は、金に糸目をつけない“泡景気”の時代へと入っていきました。

トッププロにこそ必要な営業努力!

そのころとはネェ・・・と比較にならない、時代の違いが言われます。ここ数年の国内男子プロゴルフ界の低迷について、です。

日本ゴルフツアー機構(JGTO)が発表した2015年シーズンの概要は、国内大会の試合数は、昨季より3試合増、2試合減で1試合増え、計24試合。国内女子のJLPGAツアーが、既に始まっているのに、こちらはまだ、オフ・シーズン状態にあり、今季開幕戦の「東建ホームメイト・カップ」(三重=東建多度CC名古屋)は4月16日初日と、かなり、疎外感を覚える日程です。

何よりも、世界のプロたちが、最初のトップ・コンディションをつくりあげるメジャー第1弾「マスターズ」(4月9日開幕=米ジョージア州オーガスタ、オーガスタ・ナショナルGC)開催時にまだ、日本のツアーは始まっていない、ということに、かつての繁栄を知る者としては、かなりの違和感を感じてしまいます。

対照的に一時の低迷から、宮里藍がJLPGAツアーに本格参戦した2004年シーズン以降、一気に繁栄に向かった日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)と比較したとき、しばしば指摘されるのが、運営の差、選手教育の差、です。

バブル景気の時代と違い、いまや米ツアーでも男女を問わず、トーナメントを支えるスポンサーへの選手たちの“接客姿勢”は欠かせないものとされています。

つまり、トッププロであればあるほど、試合数の増につながる“営業努力”を身につけるべき、と教育される時代に、日本のトッププロたちの、ファンへの接し方を含む、そうしたものへの意識の低さはどうしたものか、としばしば、議論の対象になっています。

加えて、スター選手の不在は、華やかであるべきトーナメントの彩りを薄くしてしまっています。JGTOが松山英樹のような逸材を国内に引き止めようと必死の策を弄(ろう)しても、根本的に国内ツアーに魅力がなければ、付け焼き刃でしかないでしょう。

繁栄を誇った時代の試合数から、半分に減ってしまった今の窮地を回復するために何をするべきか、まず第一に選手が責任転嫁せず、個々、問題意識を持ってことに当たることが大切であるような気がします。

具体的に言うなら、プロとしてこの場にいられるのは誰のおかげだろうか、という謙虚さを忘れずにことにあたろうではないか、ということです。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

最新記事
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

アクセスランキング
ランクアップにご協力下さい
↓↓↓↓クリック↓↓↓↓
QRコード
QR