鳥肌が立った「戦慄の右」一撃!

大型連休の最終日となった5月6日、東京・大田区総合体育館に向かいました。

GW期間中に開催されたプロボクシング世界戦ラッシュの“締めくくり”-WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志(35)とWBA世界ライトフライ級王者・田口良一(28)のワタナベ勢の防衛戦、ダブル世界戦です。

この会場でのイベントのとき、たいてい記者仲間と近くのファミレスで腹ごしらえしつつボクシング談議に花を咲かせますが、この日は元世界王者の浜田剛史氏も、その輪に加わりました。

さっそく内山の相手、東洋太平洋スーパーフェザー級王者(返上=WBA世界同級7位)ジョムトーン・チューワッタナ(25=タイ)について聞いてみます。

浜田氏「(ジョムトーンは)厄介な相手ですよ。ムエタイ戦士(世界2階級制覇)だから“剛”でパワフルなイメージですが、実際は柔らかく、パンチを受けたときに逃がす上手(うま)さがあります。力まないからスタミナもある。内山がこれにどう対処するか、がカギを握りますね」
・・・ということでしたので、内山の10度目の防衛成功を予想しながらも、あるいは? の危機感も抱きながら試合開始を待ちました。

そして・・・ゴング! です。

滑り出し、内山が左ジャブで様子をうかがいます。ジョムトーンは、圧力をかけて前進、接近してアッパーなどを放ってきます。

飛び交う火花・・・注目の統一戦へ

試合後の話ですが、この初回の探り合いを浜田氏は、内山は相手の体力を感じていたと思う、少し下がり気味だった、と観(み)ていました。

あるいは「長引く試合になるかもしれない」(浜田氏)と思い、内山も大事に戦いながら、しかし、放った右ストレートが当たります。

これで早くも戦況が変わりました。内山は右が入りやすい状況を確認し、ジョムトーンは右を受けたことで左が大振りになってしまいます。

それを見届けて2回、今度はしっかりと狙った、打ち下ろしの右ストレートが、鈍い音を立ててジョムトーンのあごを打ち抜きました。

ガクッと腰を落とし、その後、スローモーションの動作で仰向けに倒れて大の字になったジョムトーンに意識はなく、内山の2回1分15秒、失神TKO勝ちとなりました。

会場全体が衝撃的なKO劇の興奮に包まれます。リング上の内山がインタビューに答えました。

〈こんなに早く決着がついてビックリでした。長引いたら分からない試合だったと思います。開始早々、右が当たりやすいと感じた。右が当たれば勝つと思っていたので・・・〉

快勝の原動力は、やはり、古キズに悩まされていた右拳の完治、しっかりと振り抜けることができるようになったことにあるでしょう。

それにしても、凄い勝利! でした。

内山という選手は、リング下で見ていても、その迫力に怖さを感じますが、リング上で対峙する相手は、表には出せないでしょうが内面、恐怖感を相当抱いているのではないかと思ってしまいます。

V10達成でまた、その先がふくらんできました。

具志堅用高氏が持つ「V13」の連続防衛記録の更新、海外進出の野望、そして、先に“ボンバーレフト”一撃! 3回KO劇でV4を達成した、WBC世界スーパーフェザー級王者・三浦隆司(30=帝拳)との2団体統一戦・・・。

今年11月に36歳となる内山の周辺は、ますますにぎやかになってきました。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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