緊張感を楽しむ14歳の感性

女子ゴルフの最高峰「全米女子オープン」(米ペンシルベニア州ランカスター=ランカスターCC)が7月9日、開幕しました。

大会は、地上波のテレビ朝日とゴルフ専門チャンネルのゴルフネットワークが、それぞれ中継してくれています。

が、第1日の放送開始時間帯が、ともに7月10日午前3時台! 午前3時は、果たして早起きの時間なのか? あるいは夜更(ふ)かしの時間なのか? と時差を恨みつつ、それでも観(み)てしまうのは、とりあえず観ておかなければ、何かがあるかも・・・と思ってしまう悲しい? 習性なのでしょうか。

宮里美香(25=NTTぷらら)横峯さくら(29=エプソン)ら計14人の日本人選手が参加している今大会ですが、何しろ、その目玉は、日本女子では史上最年少出場となる14歳の山口すず夏(神奈川・鵜野森中3年)なのです。

彼女は、大会に出場する全156選手の中でも、最年少選手となって注目を集めています。

年少選手でまだ、その姿が目に浮かぶのは、昨年2014年大会に出場した11歳のルーシー・リー(米国)です。愛らしい“ツイン・テール”を揺らして健闘する姿は、さすがに“漫画チック”で笑いを誘いました。

しかし・・・です。テレビの画面に映し出された山口を見てビックリさせられたのは、少しも物怖じが感じられない、堂々としたプレーぶりでした。

開幕した難関の「全米女子オープン」

米国のナショナル・オープンである「全米女子オープン」は、メジャーの中でも、やはり独特の雰囲気を醸(かも)し出します。

大会を中継するテレビ朝日の解説を務める岡本綾子は、自著「メモリアル・グリーン」(日本放送出版協会刊)でこう記述しています。

〈(メジャーは)プレーヤーすべてが全力を挙げて挑んでくる激しい「戦場」です。生半可な気持ちで戦うことは出来ませんし、ささいなミスも許されません。普段と変わらないトーナメントの一つだと思おうとしてもできない。ただならぬ空気が張り詰め、何か息苦しい感じがする。それがメジャーの独特のムードなのです〉

そうなのでしょうね。そしてその緊張感は、経験を積めば積むほど、積んだ選手ほど“怖さ”となってのしかかってくるのかもしれません。

私は、昨今のスポーツ各界に台頭著しい若年層の選手たちを見るにつけ、彼・彼女たちは、岡本が感じるようなものをどう受け止めているのだろうか、ということを常に考えてしまい、サラリと快挙を成し遂げてしまうことに、どうにも納得できないものを抱き続けていましたが、最近思うことは、彼・彼女たちは、その重圧に押しつぶされず、ひるまず、本当に楽しんでしまうんだなァ、ということです。

数年前まで「楽しみたい」という言葉を口にする選手には、その裏にかなりの重圧が感じられ、その言葉に無理がありました。が、平成世代は、無理なくそれを楽しんでしまうのでしょうね。

男女を問わずUSGA(全米ゴルフ協会)が主催する大会は、難しいコース・セッティングとなるのが常です。今回の舞台ランカスターCCも、距離が長く、ラフが深く、ファエウエーも平らなところがない、という手ごわいコースとなっています。

そのやっかいなライからどうグリーンを狙うか-経験を積んだ選手でも頭を痛めそうなコースで第1日、山口は3オーバーの73(パー70)でホールアウトしました。3バーディー、6ボギーの内容です。

第1日は、雷雨のため途中、中断となりサスペンデッド、残りは第2日に持ち越されました。山口は暫定85位-。

昨年大会では、16歳の高校生アマ・橋本千里(愛知・ルネッサンス豊田高)が予選を突破しましたが、山口がそれに続けるか、健闘を見守りたいですね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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