一筋縄ではいかないナショナル・オープン

眠気が次第に吹っ飛んでいきます。

女子ゴルフの最高峰「全米女子オープン」(米ペンシルベニア州ランカスター=ランカスターCC)最終日(7月12日)の熱闘-。
(大会は地上波のテレビ朝日とゴルフ専門チャンネルのゴルフネットワークが7月13日午前3時台から放送)

首位と5打差の通算3アンダー(4位)でスタートした日本勢の大山志保(38=大和ハウス工業)が、前半アウトを4バーディー(1ボギー)奪取の32(パー35)で回り、通算6アンダーでターンします。この段階で首位に3打差の2位と“ひょっとしたら”の展開となったのでした。

試合を中継するテレビ朝日の解説者を務める岡本綾子も、バックナインに向かう大山に対し、いつもの冷静な視点、口調を覆し「日本人念願の・・・あ、ちょっと早いかな?」などと口走るものですから、テレビの画面を通して観る側も、眠いなどとは言っていられなくなりました。

・・・が、そんな期待が、私同様、早起きで画面に見入っていた方々もそうだったと思いますが、ア~ア、のタメ息に変わります。11番(パー4)でグリーン手前から、パターでのアプローチが寄らずボギー。続く12番(パー3)では、第1打がわずかにグリーンに届かず、ラフを転がり落ちてクリークに入ってしまったのです。このホール、3オン、2パットのダブルボギー。この大事な場面でなぜ? と観る側も歯ぎしりとなりました。

ああ、痛恨の池ポチャ!

ホールアウト後、大山がこの場面を振り返ります。

〈11番のミスにより、12番はPWで思い切り狙うしかなかった。今は悔しい気持ちでいっぱいです〉

その後は16番バーディー、最終18番ボギー。結局、後半インは3オーバーで貯金を吐き出し、スタート時の通算3アンダーに戻って5位タイとなりました。

健闘は健闘です。しかし、大山には、可能性があっただけに、11番、12番のミスは悪夢であり、また、それは、岡本に言わせれば〈これが優勝を争うものにとっての全米女子オープン〉なのであり、メジャーの中でもナショナル・オープンの重さ、優勝を意識してからの心理との戦いは、まったく一筋縄では行きません。

この4日間、大山の胸中には、さまざまな出来ごとが、浮かび上がったことと思います。

2006年に日本ツアーの賞金女王に輝き、09年に米ツアー本格参戦を果たしました。が、08年から痛めていた肘(ひじ)の状態が悪化、12月に手術に踏み切ります。しばらくブランク・・・。

「世界ランク50位以内」の出場資格(大山は7月6日付で43位)で自力出場を果たした、6年ぶり3度目の出場となった今回の全米女子オープンは、リベンジの場でもあったことでしょう。

悔しさの中にも、最後の最後まで優勝戦線にとどまれたことは、大きな収穫になったことと思います。

大山がインタビューに答えます。

〈前向きにプレーできたことはよかった。収穫の多い一週間だったと思います。レベルアップも出来たと思うし・・・〉

この人の思考は、常にポジティブで観る側を心地よくさせます。

さあ、次の目標は〈全英〉ですね。ここでひと回り大きくなった大山を見たいものです。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

最新記事
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

アクセスランキング
ランクアップにご協力下さい
↓↓↓↓クリック↓↓↓↓
QRコード
QR