「仏の右」から「神の左」を!

さあ、山中の出撃! です。

プロボクシングのバンタム級頂上決戦、WBC世界バンタム級王者・山中慎介(32=帝拳)vsWBA世界同級前王者(現・同級2位)アンセルモ・モレノ(30=パナマ)のWBC世界バンタム級タイトルマッチが、いよいよ9月22日、東京・大田区総合体育館で行われます。

“神の左”を切り札に無敵のV8を続ける山中の9度目の防衛戦。一方のモレノも昨年3月までWBA王座を12度防衛。同年9月に王座を失ったものの、負傷判定負けという不運なもの。モレノは、たまたまベルトを持っていないだけで、統一戦ではないが、内容は、事実上の“王座統一戦”といってもいいでしょう。

さて・・・この大一番、山中の左が当たるかどうか、に焦点が当てられています。というのも、ジムの先輩で元世界王者の浜田剛史氏(帝拳代表)が「(モレノは)上手さは一番」と警戒するように、ディフェンスの上手さで王座を防衛してきた選手です。

モレノが「チェミート」とか「ファンタスマ」などと呼ばれているのは、日本語にすれば「幽霊」とか「亡霊」などの意味で、とにかく、こちらと思えばあちら、の変幻自在ぶりで、的をとらえるのが極めて難しい、とされているからなのです。

こうした相手に対して山中は、パンチを放つ、あらゆる角度から、とにかく打つ、ことを基本的な戦い方としているようですが、モレノもそれは承知の上、それをかわして空転させるつもりでいるようです。

注目のバンタム級頂上決戦

まあ、その結果は、ボクシングは何が起きるか分からないし、終わってみなければ分かりませんが、面白いのは、互いに「神」を主張し合っていることでしょうか。

山中の「神の左」は、既に世界に定着していますが、山中がそうなら・・・とモレノは「俺は“神の目”だぜ」と対抗意識を燃やしてきました。

つまり、山中の“神の左”を見切る“神の目”で空転させてやるぜ、ということですね。

なるほどね。それなら、私は、山中の右を「仏の右」と命名しましょうか。

山中の左が、世界中の刺客から研究され尽くされ、それでも左を当てることが出来るのは、右があればこそ、のことです。

左の進化はもちろんですが、ここ数試合の山中の、右の進化には目覚ましいものがあります。

例えば今年4月のV8戦。左対策を万全に練ってきたディエゴ・サンティリャン(アルゼンチン)に対し、山中は多彩な右を繰り出しました。これにより、サンティリャンは頭を振って中に入る戦法を阻まれ、7回、右アッパーから“神の左”を受けて沈んでいます。

この試合の山中の右は、とにかくガードの上からでも何でも、相手が嫌がるほどに出されています。

それも角度をさまざまに変えた多彩な右・・・。

つまり、左を注意していたのに絶え間なく右が飛んできて、そのうち左を当てられて“昇天”されられる「仏の右」です。

空転させてやるぞ! と意気込むモレノが、山中の「仏の右」で、逆に空転させられるのか-それは見てのお楽しみではありますが・・・。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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