「攻める」ゴルフこそ自分の型

久々に石川遼(24=CASIO)のゴルフを観(み)ました。

といっても、前週行われた国内男子ツアー「ANAオープン」(9月20日終了、北海道北広島市=札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース)の最終日、大会を中継するテレビの画面を通してでしたが・・・。

ギャラリーが注目した今季国内初戦。しかも、第3日を終えて首位の優勝争い。であれば、当たり前のことですが、石川の、いつになく「ハツラツとしている姿」が、画面を通しても分かりました。

この大会、最終日の優勝争いの戦い方を含めて、石川は“攻めのゴルフ”に徹していました。曲げればペナルティーを覚悟せざるを得ない、林間コースの輪厚にあって、調子も良かったのでしょうが、果敢にドライバーを使い続けていたのがその裏付けでした。

ちなみに4日間72ホール、パー3を除く56ホール中、実に54ホールでドライバーを使ったとのことでした。

まあ、そのすべてが良かったわけではなく、実際、私が観ていた最終日の大詰め、左ドッグレッグの17番パー5では、ティーショットを隣のホールにまで曲げていたし、最終18番(パー4)でも、ティーショットを右の林に打ち込んでいました。

が、その18番で石川は、グリーンが見えない第2打地点から、何とグリーンを狙う猛攻を見せました。5Iでググ~ンと右に曲げるスライスをかけて、です。

普通は無理せず、横へ出す安全策を選択するでしょう。しかし、石川は“守り”を嫌い、とにかく“攻め”に徹して優勝をもぎ取ったのでした。

「ハツラツさ」の裏に見えた確信

冒頭に「ハツラツとしている姿」と書きました。

2007年5月、杉並学園高1年生の15歳が、初出場の国内男子ツアー「マンシングウェアKSBカップ」で優勝を飾ったとき、石川の初々しさ、清々しさに、ニックネーム好きのマスコミは、さっそく「はにかみ王子」と命名しました。

人気面で低迷する男子ツアー界にあって「はにかみ王子」は“救世主”とも期待され、事実、石川は“ハツラツ姿”でファンを惹きつけ、そのプレーもドライバーで“より遠くへ”を貫く攻めの姿勢でファンを楽しませました。

が、怪物・松山英樹(23=LEXUS)の出現が、石川の「ハツラツさ」に影を落とします。

ナイスショットなのに松山がフィニッシュでしばしば手を離すのは、松山が描くスイングにあってはミスショットだったというレベルの高さ。ドライバーの飛ばし方にしても、常にコース・マネジメントに沿った打ち方をしている思考力の高さ-。

比較して石川の、ハツラツと飛ばしまくって攻めるのはいいが、策がないのでは? と次第に松山の後塵を排す形に追いやられてしまいます。

2009年に達成した国内ツアーの賞金王など有頂天のときから、一転、米国で苦戦し、松山に抜かれ、低迷の成績を報じる外電からも、石川の試行錯誤は容易に想像がついたものでした。

だから「ANAオープン」での石川の「ハツラツとしている姿」に真っ先に目が行き、その姿に思ったことは、試行錯誤の末、やっと自分が求めるものにたどり着いたのかな? ということでした。

その「ハツラツぶり」は、周囲に持ち上げられている、かつての時代のものではなく、本当につかんだ“自分の型”から来たもののように思えたのです。

そういう意味で石川の今季国内初参戦で成し遂げた優勝は、念願の米ツアー優勝に向けて1本の線を引いたようにも見えました。

さらに今週の国内男子ツアー、目下、熱戦を展開中の「ダイヤモンド・カップ」(茨城県坂東市=大利根CC西コース)で連覇できたなら、石川遼の“完全復活”と言えるかもしれません。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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