「ルーティン・ワーク」の効用

〈ルーティン・ワーク(routine work)〉=「日課となっている決まり切った仕事」

ラグビーのW杯イングランド大会で1次リーグ(B組)2勝を挙げるなど、日本代表の大活躍が注目を集めています。

中でもFB五郎丸歩(29=ヤマハ発動機)が、ついに今大会トップとなる「45得点」(10月3日現在=対サモア戦終了時)を生み出し、プレースキックの前、あの拝むような動作を必ず行う独特のルーティン・ワークが、何やらブームにもなりそうな気配です。

五郎丸のあの動作に注目してみると、まず①ボールを置く前に手でクルクルと2度ボールを回す②ボールをセット後、後ろに3歩、横に2歩、移動する③右手でボールのコースを確かめるような動作の後、拝むように手を合わせる-そしてキックへと至ります。

10月4日の日曜日-。

女子ゴルフの「日本女子オープン」(石川県加賀市=片山津GC白山コース)最終日を中継するNHK総合テレビで解説を務めた森口裕子プロ(60)が、優勝を競り合う菊地絵理香(27=オンワードホールディングス)や柏原明日架(19=UMKテレビ宮崎)らのプレーに触れ、こう話していました。

〈ラグビーの五郎丸選手もそうですが、日ごろからしっかりとしたルーティンを確立させておくことは、こうした大事な場面で重要なことですね。“ここ一番”の大事なショットも、練習のときと同じ平常心で打つために・・・ですね〉

火付け役となった“五郎丸スタイル”

メンタル・ゲームのゴルフにおいて、特にショットに入る前のルーティンは欠かせないもの、として以前から重要視されています。

首位に1打差の2位で最終日を迎え、大詰めの16番まで首位を保ち続けた柏原のルーティンに着目してみると-。

〈ドライバーのとき〉①ボールの後方に立ち、落とし場所を確認しながら、軽く1回、ピュッと音がするほど強く1回、素振りをする②そこから4歩でアドレスに入る③構えたら1回軽くワッグルしてスイングに入る。

〈パットのとき〉①ボールの後方に立ち、軽く2回、素振りをする②ラインを確認しながら4歩でアドレスに入る③構えたら1回軽くワッグルして打つ。

-といったことが必ず、繰り返されていました。

柏原は、大事な17番(パー3)で8Iのティーショットが風に流されて池に入り、このホール、ダブルボギーとして優勝戦線から脱落しましたが、女子ゴルファー日本一を決める大舞台で史上最年少優勝達成か! の期待を最後まで抱かせた19歳の好プレーは、こうしたルーティン・ワークを着実に行うことで、自らに平常心を言い聞かせ、冷静さを保っていたのでしょう。

以前、スポニチ本紙のゴルフ・レッスン面に片山晋呉プロが登場したとき、スイングの中で最も大切なところは? の問いに片山プロは、迷うことなく「アドレス」と答えました。

片山プロが言う、このアドレスの意味は、ボールをティーアップしてアドレスに入るまでの〈プレショット・ルーティン〉もそれに含まれるものでした。

つまり、ボールをティーアップしたら、飛球線の後方に立ち、何回か素振りをした後、構えに入り、足踏みしながら重心位置を確認、しっくりしたところでテークバック・・・といった動作です。

片山プロは、この動作を毎回、一定にすることでリズムが生まれ、どんなときでも、常に同じスイングが出来るようになる、と話していました。

こうしてみると、ルーティン・ワークは、どんな場面でも、日ごろの動作をいつも通りに行うことにより、平常心を保たせ、精神面を安定させる役割があることが分かります。

であれば、それはスポーツ界だけではなく、私たちの社会生活に生かされでも不思議ではありませんね。

それぞれが独自のルーティンを構築することで、それは“ここ一番”の大事な局面で役立ちそうです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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