見せ場を欠いた試合だった!

見る目が厳しいボクシング・ファンの皆さんは、ロンドン五輪男子ボクシング(ミドル級)金メダリスト・村田諒太(29=帝拳)のプロ8戦目をどう評価したでしょうか。

私は、ただ一言、しかし、それが致命傷なのですが〈ああ、決め手に欠けるなァ〉でした。

試合(73・4キロ契約10回戦)は、現地時間11月7日(日本時間同8日)、米ネバダ州ラスベガスの「トーマス&マックセンター」で行われました。(試合の模様はフジテレビが8日午後4時から放送)

来年末の世界獲りを視野に入れた村田の初の米国での試合。そのために「名前を売る」(帝拳プロモーション・浜田剛史代表)大事な試合は、ただ勝てばいい、ではなく、内容も厳しく問われる、五輪金メダリストのプロ8戦目に訪れた正念場と言えたでしょうか。

結果は、村田が大差をつけた3-0判定勝ち(99-91、98-92、97-93)となりました。では、その内容はどうだったでしょうか、ちょっと振り返ってみます。

相手の元世界ランカーで前WBOオリエンタル・ミドル級王者ガナー・ジャクソン(29=ニュージーランド)は、初回から手数を出して積極的に攻めてきます。

五輪金メダリストに厳しい試練

村田は、例によって高いガードで固めながら距離を詰め、右を狙う構えですが、そうした中、目を引いたのが、左ジャブからのボディー連打でした。

身長1メートル82の村田に対し、7センチ低い1メートル75のジャクソンが、頭を下げたところへ効果的なボディー攻撃、それを嫌がり、ガードを下げれば、上へのフックと、中盤以降、主導権は完全に村田が握りますが、しかし、肝心な、その先へ進む「決め手」がありません。

守勢に回ったジャクソンの武器? はクリンチでした。打っては抱きつくクリンチの繰り返しに村田のやりにくさが見えます。

ジャクソンの31戦KO負けなし、はこのクリンチの巧さのせいか、としても、世界にはさまざまなタイプの選手がいるわけで、世界を狙う村田は、こういう厄介な相手に対しても、周囲が“なるほどね”と感心するような攻略法を持たなくては話になりません。

五輪金メダリストだからこそ、求められるものは高くなりますが、やはり、山中慎介(WBC世界バンタム級王者=帝拳)の“ゴッドレフト”や三浦隆司(WBC世界スーパーフェザー級王者=帝拳)の“ボンバーレフト”のような「決め手」を持たなければ、展開は苦しいものになりますね。

結局、見せ場がなかった試合だったなァ、と観る側をため息交じりにさせる内容なら、何もラスベガスでやる必要などないじゃないか、ということになってしまいます。

村田が契約を交わす「トップランク社」のボブ・アラム代表も「5段階でC」-可もなく不可もなし・・・追試指令の厳しい評価でした。

そのあたりを村田は、自覚してほしいですね。まあ、村田自身も、この試合の取材に当たったスポニチ本紙の担当記者によると「最低の試合だった」と反省しきりの様子だったということでしたが・・・。

陣営の今後の予定は、次戦を来年2月頃、再び米国で行い、それを含む3試合で様子をうかがうことになりそうです。

うまく進んでくれるといいですね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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