怪物の“新たな怪物”ぶりが見たい

年末のボクシング興行は、既に定着化していますが、今年も12月29日、31日の2日間で計6試合の世界タイトルマッチが行われます。

大みそかは、新年へのカウントダウンとともに〈旧年から新年への橋渡し〉という役割を持つ特別の日となりますが、年末のボクシング興行は、ボクシング・ファンの専門的な関心だけでなく、選手が一生懸命に戦う姿に接して、観る側も新年への気概を新たにする、という意味では、一般にも結構、意義のあるイベントと言えるかもしれません。

5年連続して大みそかの試合を行うWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(35=ワタナベ)の11度目の防衛戦(東京・大田区総合体育館)は、年末世界戦の目玉ですが、もう一つの注目は、12月29日に初防衛戦(東京・有明コロシアム)を行うWBO世界スーパーフライ級王者“怪物”の井上尚弥(22=大橋)でしょうか。

井上は、昨年12月30日、王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)を2回KOの衝撃的な勝利を挙げ、WBC世界ライトフライ級王座に続いて2階級目となるWBO世界スーパーフライ級王座を獲得しました。

しかし、この試合で右拳を痛めたことにより、次の試合が出来ず、今回の初防衛戦はナルバエス戦以来、1年ぶりとなります。

伴侶を得て1年ぶりの初防衛戦

1年間のブランクが、井上にどんな影響を与えているか、とともに身辺の変化として、この12月1日に高校時代(神奈川・相模原青陵高)の同級生・咲弥(さや)さん(21)と結婚したことが明らかになりました。

スポニチ本紙によると井上は、結婚の理由を「(試合が出来ず)1年間悩んでいた。けじめをつけて今年を締めくくりたいと思った」と語っています。

それにしてもまだ、22歳と21歳の若さで・・・しかも、大事な初防衛戦の前に・・・という「なぜ?」が浮かびます。

概してスポーツ選手は、プ野球選手にしても、プロゴルファーにしても、自分が状況判断をして自分が対処し、成功でも失敗でも、自分が結果の責任を負う、という訓練をしています。

プロボクサーは、それに加えて、常に減量という大仕事を抱えているためか、自己管理能力については人一倍、長けているところがあります。

厳しい勝負の世界にそうして身を置いていれば、やはり〈心の安らぎ〉を求めたくなるのはやむを得ないことでしょう。

伴侶を得て井上にさらなる“負けられない気持ち”が生まれ、また、子供が出来れば“家族のために”の気持ちが加わるなら、結婚、それも早婚のメリットは大きく、怪物は“新たな怪物”ぶりをファンに見せてくれるかもしれません。

年末の試合で私が井上に注目したいのは、こんな理由からです。

相手は、同級1位の指名挑戦者ワルリト・パレナス(32=フィリピン)でKO率7割の強打者です。

井上には、近い将来的に“ロマゴン”ことローマン・ゴンザレス(ニカラグア)との対戦が期待されており、米国進出を含めて、この初防衛戦は大事なものとなりそうです。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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