決断と自信、そして思い切りの良さ!

国内男子プロゴルフツアーの今季最終戦、メジャー競技の「日本シリーズJTカップ」(12月6日最終日、東京都稲城市=東京よみうりCC)は、石川遼(24=CASIO)が後続に5打差をつける圧勝! 初の日本タイトル獲得と合わせ、話題を独占しました。

日曜日の午後、テレビ観戦となりましたが、一人旅を続ける石川に感じたことは、テレビの画面を通しても伝わってくる〈決断と自信〉そして、決めたら迷わない〈思い切りの良さ〉でした。

メンタルゲームのゴルフは、相手にこうした安定感を突きつけられると、追う立場のものは心理的に意気消沈してしまうものです。

石川が13番(パー4)でボギーを叩き(通算11アンダー)同組で追う小田孔明に3打差に迫られ、つけ込まれそうなスキを見せても、直後の14番(パー4)で、攻略に迷ったことと思いますが、守りには回らず、ドライバーによるティーショットで果敢に攻め、バーディーを奪って小田の希望を潰します。

打倒を狙う刺客は、他組にもいて、2組前の藤本佳則が3打差で粘っていました。・・・が、肝心のところでバーディーパットを外し、差を詰め切れなかったのは、あるいは石川が放つ、目には見えない威圧感だったかもしれません。

そんなことは・・・ですが、この大会、第3日までの3日間を60台(68、68、63)で回り、最終日も67をマークした石川には、他を寄せつけず、競りかけてきたものは突き放す、揺るぎのない何かを放っているようにも感じられました。

今大会の石川には、プレーとプレーの合い間に目を閉じて“瞑想”する姿が多く見られました。それを見て思い出されたのが、ピア・ニールソン女史の教科書です。

他を寄せつけない圧勝の裏に・・・

ニールソン女史は、引退したスウェーデンのトップ女子プロ、アニカ・ソレンスタムさんのコーチを務めていたことで知られています。また、日本の宮里藍のメンタル・コーチとして彼女に様々なアドバイスをしており、宮里自身もニールソン女史が提唱する「ビジョン54」の実践を目指していました。

ニールソン女史を中心とした共著「ゴルフ『ビジョン54』の哲学」に〈箱の中で考えよう〉という項目があります。

彼女はこう言います。

スイングを揺るがす最大の敵は緊張だ。そして、その緊張を引き起こす元凶とは、今向き合っていることを成し遂げる自分の能力への自身の欠落。自信を持ってゴルフをするために欠かせない軸となるのが、信じられるルーティンだ

そのルーティンとして彼女は-。

〈「思考ボックス」と「実行ボックス」をつくり、その間に「決断ライン」を引く〉

つまり「思考ボックス」の中にいるときは、ショットに関するありとあらゆることを考え、最終的な決断を下します。

そうして「決断ライン」を越えて「実行ボックス」に入り、打つ体勢に入ったら、もう一切、迷わずにショットする、という流れです。

しばしば見られた“瞑想”について聞かれた石川は「体をどう動かすかということをイメージしていた。脳でいえば右脳を意識していた」と語っています。

ニールソン女史は「思考ボックス」の中で、デジタル的な分析によって決めたことを「実行ボックス」で行うために必要な要素を、感覚、イメージ、直観・・・など〈アナログ的な右脳の役割〉としています。

石川は、あるいは、このニールソン女史の「ビジョン54の哲学」を実践しているのかもしれません。

ともあれ・・・この勝利は、石川にとって価値あるものとなったことでしょう。これをきっかけに米国での勝利を期待したいものですね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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