注目される“KOダイナマイト”の今年

ボクシング好きの友人から“強すぎる男”の話題が出ました。

彼は今年の目標をどこに置くんだろうねェ。戦って勝つだけでなく、それに“プラスα”をつけなくてはならなくなるから難しいよね

さすがですね。そういう見方をするのですね。

そうです。話題の“強すぎる男”は、WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志(36=ワタナベ)です。

内山は昨年大みそかのWBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ(東京・大田区総合体育館)で同級6位の挑戦者オリバー・フローレス(ニカラグア)を苦もなく一蹴! 11度目の防衛に成功しました。

フローレスは24歳のサウスポー。王者は一応、若いチャレンジャーの思い切り振ってくる左を警戒する言葉を口にしていましたが、ゴングの後は、初回から相手を飲み、逆に相手は飲まれ、実力の差は明らかな展開。上体を振って当てにくい状態を必死につくろうとするフローレスを、内山は慌てず騒がず、どっしりと構え、3回に左ボディーアッパー一撃で悶絶させてしまいました。

振り返れば、昨年5月のV10戦、内山はムエタイ世界王者のキャリアを持つジョムトーン・チューワッタナ(タイ)を2回、強烈な右ストレート一撃で大の字にぶっ倒しました。

強打ゆえに内山の右拳は、いつもどこかを痛めており、完全ではない状態を続けていましたが、完治すれば“こうだぞ!”を見せつけた試合でした。

そして今回は左一撃です。それも、いつでも右を出せる状態で相手を脅かしていた中での左一撃。これはもう、相手にとっては恐怖で怯える中での試合だったことでしょう。

大目標は具志堅超えのV14だが・・・

こうして内山はV11達成で2015年を締めくくり、新年は、友人が言うように〈何をどう選択して進むのか〉が注目される年となりました。

当面の目標は、あと「2」に迫った具志堅用高氏が持つ、日本歴代1位となる世界戦13連続防衛記録となります。

陣営のワタナベジム・渡辺均会長は、今回の無傷の防衛を踏まえ、今年は3試合を構想しており、実現するなら5月、9月、そして恒例の大みそかに具志堅超えを達成、V14の日本記録更新を成し遂げさせたい意向です。

記録は残るものですから、ここまできたらやはり、それが第一目標になることと思います。

その防衛ロードにあって、一度はやっておきたいことは〈米国進出〉でしょう。

すでに陣営は、今春の実現を視野に入れ、前WBA世界フェザー級スーパー王者のニコラス・ウォータース(ジャマイカ)を第一候補に交渉に入る構えにあるといいます。

そうした中、つくづく残念なのは〈三浦が健在だったらなァ〉ということです。

昨年11月、ラスベガス(米ネバダ州)のリングでWBC世界スーパーフェザー級王座のV5戦を行った同級王者・三浦隆司(31=帝拳)は、同級1位フランシスコ・バルガス(メキシコ)と倒し倒されの激しい打ち合いを繰り広げた末に9回TKO負けを喫し、王座から陥落しました。

しかし、この試合は、米スポーツ専門誌「スポーツイラストレイテッド」が選ぶ〈年間最高試合〉となっており、両選手のハートをぶつけ合った熱いボクシングが、本場ラスベガスのファンの胸を打っています。

三浦が王座を維持していれば、内山との団体統一戦は十分、ラスベガスのリングでメーンを張れるカードとなったのではないかと思います。

さまざまな選択肢の中で強すぎる“KOダイナマイト”内山の今年はさて? といったところですが・・・。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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