金メダリストに試練の一年

さて・・・プロボクシング界は、この1月30日に中国・上海(オリエンタル・スポーツ・センター)で2016年初戦(プロ9戦目)を迎える村田諒太(30=帝拳)に注目が集まっています。

というのも、この試合が発表された1月8日、記者会見に臨んだ村田が、自身最大のキャリアである〈ロンドン五輪男子ボクシング(ミドル級)金メダリスト〉の肩書きを「今年は捨てて、もう一度、イチからスタートする」と語ったからです。

村田は、2012年ロンドン五輪で日本人48年ぶりとなる金メダル獲得を成し遂げ、鳴り物入りでプロ入り。2013年8月24日の柴田明雄(ワタナベ)戦でプロデビューしました。

それから2年半-。

8戦全勝の戦績。明晰な頭脳を買われて解説陣に加わったり、CMにも起用されたり、恵まれた環境に包まれてここまで来ています。

昨年11月には、待望のラスベガス進出も実現させましたが、強さをアピールしなければならない大事な試合で、相手のガナー・ジャクソン(ニュージーランド)を最後までつかまえきれず、消化不良の判定勝利に終わりました。

その結果、契約を交わす米「トップランク」社のボブ・アラム代表からも、世界を目指すなら“追試”が必要、と厳しい宿題を課せられています。

年末の世界挑戦を視野に入れて・・・

村田の、イチからスタート発言は、その反省です。

つまり、ジャクソン戦の映像を見て、重心が後ろに下がっていたことが象徴するように、試合だけではなく、五輪金メダリストの肩書きやプロ全勝の戦績、など知らずのうちにすべてが守りに回り、かつての勢いを失ってしまっていたことに気がついた、というわけです。

村田は、この1月12日に30歳の誕生日を迎えたこともあり、すべてをリセットして心機一転、陣営が視野に入れる〈年末の世界挑戦〉に向かおうという決意です。

その“第一歩”となる今回の上海での試合、相手のガストン・アレハンドロ・ベガ(32=アルゼンチン)は、WBCスペイン語圏ミドル級王者、のタイトルを保持しています。

資料には、24勝(10KO)10敗1分け、の戦績とあり、好戦的な右ボクサーファイター、ともありました。

村田は、2014年9月に初めて10回戦を戦ってから、10回戦4試合でKO勝利は1試合だけとなっています。自身の反省にあるように、重心が後ろに下がっていては、ベガにもつけ込まれることになり、ここはガンガンと体重を乗せて前進、倒すボクシングを見せてもらいたいものです。

年末の世界挑戦が実現するかどうかは、流動的ですが、ただ一つ、はっきり言えることは、プロとして経験の期間は昨年で終わった、ということではないでしょうか。

その意味で村田の2016年は“正念場”ですね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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