胸突き八丁の〈あと3〉ロード

この世界、王座を13度も防衛するということは、並大抵のことではありません。

プロボクシングの具志堅用高氏が、WBA世界ライトフライ級(当時ジュニアフライ級)王座を1976年(昭51)10月の獲得後、1981年にかけて達成した日本歴代1位となる世界戦13連続防衛記録です。

達成が大変なら、それを追いかけて、追いつき追い越そうということも、並大抵のことではありません。

昨年大みそかのWBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチで、挑戦者オリバー・フローレス(ニカラグア)を左ボディー一撃、3回TKO勝利に仕留め、11度目の防衛に成功したWBA世界同級スーパー王者・内山高志(36=ワタナベ)の防衛ロードです。

フローレス戦に快勝して“具志堅超え”に〈あと3〉に迫り、陣営の構想は、今春に予定する次戦を米国で開催、この試合を含めて2016年は年間3試合を予定、大みそかに一気に大記録を達成して名前を記録に刻もう、というものでした。

が、2015年2月のV9戦後、WBAが内山を〈スーパー王者〉に昇格させたのは、実績はもちろんのことですが、強すぎるゆえに相手選びに苦慮する状況を考慮してのものでした。

次戦V12戦がカギを握る!

そうしたことが背景にある以上、具志堅超えの記録を懸けた〈あと3〉は、まさに胸突き八丁といった様相を呈してきています。

その第1弾として陣営が準備を進めてきたのは、前WBA世界フェザー級スーパー王者のニコラス・ウォータース(ジャマイカ)戦でした。

ウォータースが内山との対戦を熱望し、内山陣営がそれを受けた形での交渉ですが、実現すれば今春に米国開催、ウォータースは5階級制覇のノニト・ドネア(フィリピン)にKO勝ちした実績もあり、ビッグマッチとして成り行きが注目されるところとなっていました。

その途中で状況が変わります。〈あと3〉はまったく、予断を許さない状況ですね。

そうです。このほどWBAが、同級正規王者ハビエル・フォルトゥナ(26=ドミニカ共和国)との統一戦を両陣営に伝えてきたのです。

内山陣営とウォータース陣営の間にWBAが割って入った形です。

フォルトゥナは、内山がスーパー王者に昇格後、昨年5月に行われた王座決定戦に勝ち正規王者となったばかりですが、WBAが統一戦を指示するなら、何も内山をスーパー王者になど昇格させなくてもよかったのでは・・・とも思います。これも昨今、王者の乱立が指摘されるWBAの、反省を込めた苦肉の策なのかもしれません。

ウォータースなのか、フォルトゥナなのか、内山が戦いやすいのはどちらなのか、それは分かりません。が、内山にとっての〈あと3〉が、険しい山道であることは、さまざまな思惑もからんで否めません。

KOダイナマイトの2016年は、次戦12度目の防衛戦が大きなカギを握ることになりそうな気配です。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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