やはり“節目”には何かが起こる

エッ! まさか!

いや~まったく・・・ハラハラ・ドキドキさせてくれましたね~。

3月4日(島津アリーナ京都)10度目の防衛戦に臨んだプロボクシングWBC世界バンタム級王者・山中慎介(33=帝拳)です。

結果は判定勝利でV10達成。ジャッジも3者が117-107と大差をつける圧勝でした。

が、途中経過は・・・。

1回、右カウンターの先制打で好感触を得た山中は2回、右フックでダウンを奪い、頼もしい出足を見せてくれました。

前WBA世界スーパーフライ級王者のキャリアを持つチャレンジャーのリボリオ・ソリス(33=ベネズエラ)は、過去に河野公平(ワタナベ)、亀田大毅(亀田=引退)を下している日本人キラー、今回も“打倒・山中”を掲げ、勢いづいています。

滑り出しのソリスは、有効打をもらっても、強引に突っ込み、強打の右を山中の顎(あご)に合わせて狙います。

まさか! が起きたのは3回でした。

その右がカウンターで山中の顔をとらえ、尻もちをつくダウン。立ち上がったものの、ここぞと連打を繰り出すソリスの右ストレートを浴び、再びダウンを喫してしまいました。

2011年以来のダウンをはねのけて・・・

2度のダウンで採点は7-10。

山中がダウンさせられるシーンなど、このところ見たこともなく、さかのぼってみると王座を奪取した2011年11月6日のWBC世界バンタム級王座決定戦、クリスチャン・エスキベル(メキシコ)戦で、6回にダウンを奪ったものの、7回にダウンを奪われるなど、スリリングなダウンの応酬の末に11回TKO勝ちしています。

山中のダウンは、このとき以来、5年ぶりとなりますから、やはり“波乱”といっていいでしょう。

王座奪取時から今回のV10戦まで4年4カ月。〈安定政権〉といってしまえば簡単ですが、やはり、その間にはさまざまなことがあり、節目となるV10への道は安易ではなかったことでしょう。

例えば元WBC世界バンタム級王者の長谷川穂積(真正)は、29歳時にV10を達成していますが、プロデビュー当時、3キロだった減量が、このころには12キロ前後となっており、階級の変更も深刻に考えざるを得ない情勢となっていました。

長谷川のV10は、まさに節目となり、次戦V11戦は、減量苦が原因となって敗れ、王座から陥落しています。

ちなみに現在、V11中の内山高志(ワタナベ)のV10達成時(2015年5月6日)の年齢は34歳、節目の“暗”を感じさせない強さですが、これは年齢を意識した自身の、日ごろからの節制とキャリアのたまものでしょう。

山中は、節目のV10戦で1つのラウンドで2度のダウンを喫するという“洗礼”を受け、ファンに悲鳴を上げさせました。

とはいえ公開採点では、4回(3者とも37-36)、8回(同77-72)ともリードを保ち、終盤は9回にダウンを奪い、それでも粘って手数を止めないソリスに対し、山中は冷静に対応、最終12回は、左ストレートを鼻っ柱に突き刺し、追い詰めています。

これで2桁防衛は、日本人選手で4人目の偉業達成です。

何につけ、節目を乗り切ることは、簡単なことではありません。

山中の勝利は、採点が示す数字には表れない〈内面の何か〉があったはずです。ヒヤヒヤさせられたり、KO出来なかったり、はあっても、まず自身に勝った山中を評価、拍手を送りたいと思います。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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