伝説を残すバロタスロールの戦い

さてプロゴルフ界は・・・USPGAツアーが今季メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」を7月28日から4日間、米ニュージャージー州スプリングフィールドのバルタスロールGCで開催させます。

同大会は、例年8月開催ですが、今年はリオ五輪でゴルフ競技が実施されるため、開催が早まりました。

日本勢は松山英樹(24=LEXUS)を初め、池田勇太(30=日清食品)、谷原秀人(37=国際スポーツ振興協会)の3人が出場します。

松山は、6月の「全米オープン」(米ペンシルベニア州=オークモントCC)、7月中旬の「全英オープン」(英スコットランド=ロイヤルトルーンGC)と、メジャー2大会で連続して予選落ちしているだけに最後のメジャーで雪辱を果たしたいところ。またリオ五輪代表の池田は、8月11日に開幕するリオ五輪ゴルフ競技に向けて手応えをつかんでおきたいところ。それぞれがテーマを持った大会となります。

会場となる「バルタスロールGC」は、2005年以来、11年ぶりの開催となりますが、その2005年大会を制したのはフィル・ミケルソン(米)でした。

ミケルソンといえば、先の「全英オープン」最終日、ヘンリク・ステンソン(スウェーデン)と、入れれば入れ返す、凄まじい死闘の末に敗れたことは、まだ記憶に鮮烈ですが、この大会を中継したテレビ朝日のリポーターを務めた青木功プロが、2人の戦いを〈ゾーンに入った激闘〉と評し「ゾーンに入るということは、例えば相手が長いパットを沈めても、こちらも必ず、それ以上の長いパットでも、沈め返せる、という強い気持ち、信念のようなものが生まれることなんだよね」と話していたことを思い出します。

青木プロが、そういう言葉を口にしたということは、やはり“あのときの激闘”が脳裏をよぎったからではないかと思います。

今季最後のメジャーを制するのは誰?

“あのときの激闘”とは-。

そうです。青木プロが“帝王”ジャック・ニクラウス(米国)と4日間、バルタスロールGCを舞台に最後の最後まで死闘を演じ、惜しくも2打差で敗れた1980年の「全米オープン」ですね。

ニクラウスと首位タイで迎えた最終日、青木プロは完全にゾーンに入った戦いで帝王に舌を巻かせました。その様子は、マイク青木著「青木功のパイナップル・ストーリー」で、こう記述されています。

2打差を追って迎えた青木プロの10番(パー4)の攻防です。

ニクラウスは2オン、1メートルのチャンスにつけ、青木プロは第2打をグリーンに左に外します。

〈ニクラウスは記者会見のときに、このときの模様を次のように語った。「青木はあそこからきっと入れてくるぞと思った。そしてその通りとなった」〉

7Iを手にした青木プロは、絶妙のランニング・アプローチでこれを沈めてしまいます。

3日間を通して既に、青木プロの小技の上手さは、ギャラリーにもニクラウスにも「上手いヤツだ」と認識されており、どこからでも入れてくる怖さを与えていたのですね。

ちなみに青木プロは、これまで「AOKI」の「A」を「ア」と発音できない米国人に「エイオキ」と呼ばれていましたが、この激闘を機に米メディアも「アオキ」の発音をキチンと勉強させられることになり、青木プロの周辺は大きく変わりましたね。

米東部の名門「バルタスロールGC」には、こうした伝説を先輩プロが築いています。

あれから36年を経て-。

しかし、バルタスロールに足を運ぶギャラリーは、きっとまだ“あのときの激闘”を記憶の底に刻み込んでいることでしょう。

そしてミケルソンが、全英オープンでの悔しさを晴らしに乗り込んでくるだろうことも・・・・。

だから・・・松山も、池田も谷原も、後輩たちは、負けずに頑張ってほしい、と思います。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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